さて、体験ツアーの一行がやってきたのは、日本百名山に数えられる群馬県の赤城山だ。標高1,674mの地蔵岳に登る。出発地点の標高が1,390mだったので、標高差は284m。登山というより、難易度がそれほど高くない山歩き(トレッキング)だ。

赤城山の地蔵岳に登る前に、最後のセッティング

WSD-F10とFR100、最低限の設定は行きのバス内で済ませてある(WSD-F10とAndroidスマートフォンのペアリング、WSD-F10とFR100のペアリングなど)が、地蔵岳に向かう前にやることもいくつか。まずは、WSD-F10のツールアプリで現在地の標高を補正する。登山中、現在の標高と、休憩地点や山頂まであと何mくらいなのかを確認できるのは、本当に便利だ。歩くとすぐ疲れてしまう筆者は、行程中に何度WSD-F10の画面で標高を見たかわからない。

続いて、WSD-F10にプリインストールされているトレッキング用GPSアプリ「YAMAP」(セフリ社)と、AndroidスマートフォンのYAMAPアプリを連係させる。スマートフォン側のYAMAPアプリで地蔵岳周辺の地図をダウンロードし、その地図をWSD-F10に転送したのち、軌跡の記録を開始だ。また、スマートフォン側のCASIO MOMENT SETTER+アプリでも、トレッキングのゴール標高(今回は1,674m)などを設定し、WSD-F10側のアクティビティアプリ「Trekking」の記録をスタートする。最後に、WSD-F10からFR100のインターバル撮影を開始して、準備完了。さぁ~登るべ~。

スマートフォン側の「YAMAP」アプリで地図をダウンロードし、WSD-F10に転送。すると、現在地や軌跡をWSD-F10で確認できるようになる

意気揚々と出発したものの(はじめはいつもそう)、キツイ……。若手のペースにまったく着いて行けず

空気を読まない遅ペースながら、手首のWSD-F10をちょこちょこ見つつ、ゴールまでの距離(標高)が減っていくのは励みになる。気圧の推移を見て「天気は大丈夫だな」とか、消費カロリーを見て「一食分ダイエットできた」とか、YAMAPアプリで軌跡を見て感慨にふけるとか、いろいろな情報が手首のWSD-F10から得られるのも楽しい。今回は時間に余裕を持った行程だったので、途中、眺望を楽しんだり撮影したり、植物を撮影したりと、のんびり歩けたのもよかった(思えば、前回前々回は、そんな余裕なかった……)。

WSD-F10の「アクティビティ」アプリ-「トレッキング」で登場する画面の一例

WSD-F10の「ツール」アプリで利用した情報画面の一例。左から、方位、高度、気圧

山からの眺めはスカッとする

つつじがきれい!

そしてパーティーの集団からおくれること○○分、やっと山頂付近へ。しばし放心したあとの、水とお弁当は最高だ。WSD-F10で標高を確認してみると、ゴールとして設定した1,674mに対して、筆者のWSD-F10は1,667mを示す。写真で残せなかったのが悔やまれるが、三角点の場所では1,672mの表示だった。WSD-F10は、圧力センサーによる気圧をもとに高度を算出しているので、気圧配置や気圧変化によって高度表示が変わることがある。よって、登山口や山頂、途中の休憩ポイントなど、看板などで高度が示された場所で補正することが大切なのだ。

下山後は、次の目的地、同じく群馬県の水上地方へ向かう。温泉宿で疲れを癒やし、翌日はフィッシングとサイクリングでWSD-F10を体験する。トレッキング、フィッシング、サイクリングは、WSD-F10のアウトドアユースとして掲げる三大アクティビティだ。

時間に余裕があったので、赤城神社と湖(大沼)を巡りつつバスへ。湖といえばボート、このレトロ感がたまらない。ちなみに写真右の「ステレス」は誤植……ですよね