9月30日、NTTドコモから冬春モデルの新製品発表が行われ、スマートフォンやタブレット、フィーチャーフォンなど13製品が登場した。ここではそのうち、Googleの「Nexus 5X」について紹介する。ドコモとしては初めてのNexusブランドスマホになるが、どのような位置付けになるのだろうか。実際に手にとってみた感想をレポートしよう。
「ドコモのスマホ」ではないNexus
通常、日本のキャリアではメーカー名を出さず、「キャリアの端末」として販売する。たとえばカタログを見てみると、スマホなら「ドコモ スマートフォン」、フィーチャーフォンなら「ドコモ ケータイ」といった具合に表記されている。これはXperiaやGalaxyのようなグローバルモデルでも同じで、各端末はキャリアの独自サービスを利用するためのアプリがてんこ盛りになって販売される。例外はiPhoneだが、iPhoneでもキャリアによっては購入時に各種サービスへのショートカットアイコンがホーム画面に散りばめられているくらいだ。
今回、Nexus 5Xはドコモから配布された資料中で「その他 スマートフォン」という扱いになっていた。これはつまり、ドコモが提供するサービスを使えるわけではない、ということを意味する。例えばおサイフケータイやドコモメール、iコンシェル、モバキャス(NOTTV)、エリアメール(緊急速報)といったサービスが受けられないことになる。
もっとも、NexusシリーズはGoogleがリファレンス的な端末として販売するものであり、インターフェースを含めて最も「ピュアな」Android OSが動作する環境だ。さまざまなキャリア独自のサービスは必要ない、Googleのサービスが利用できればそれでいい、というユーザーにとっては、キャリアの独自サービスが利用できないこともメリットにこそなれ、デメリットに感じることは少ないだろう。
なお、今回Nexus 5XはワイモバイルとNTTドコモの2社から販売となるが、262.5Mbpsでの通信が可能になるのはドコモ回線のみとなる。少なくともSIMフリー端末でもキャリアアグリゲーションには対応しているとのことなので、SIMフリー端末+ドコモ回線を使ったMVNOなどでも同様の速度が利用できそうだ。