Wi-Fiの精度はどうなのか
肝心の精度だが、大雑把なところで誤差は最大直径100m以内、アクセスポイントが集中しているような場所では数メートル程度の誤差が期待できる。GPSの数センチ単位にはかなわないが、それでもかなりの精度が見込めることがわかるだろう。
例えば「iPhoneを探す」機能で落としてしまったiPod touchを探しに来た場合、ある程度正確な位置がわかれば、サウンドを鳴らすことで気づく可能性が高まる。また、建物の中で隣の店と見分けるのも、10m程度の差がわかれば十分だろう。正確に狙撃するわけではないので、位置情報は数メートルまで絞り込めれば十分ともいえるわけだ。
アクセスポイントの位置情報の取得は、スマートフォンの登場初期にはすでに始められており、Googleやアップル、その他ソニーなど、いくつかの位置情報を提供するサービスは、自前でアクセスポイントの位置情報データベースを持っている。
こうした情報はスマートフォンで位置情報を利用するたびに蓄積されていたのだが、中には別の手段でごっそりと獲得しようというケースもある。以前、Googleが同社のストリートビュー撮影車にWi-Fi電波を拾う仕掛けを付けて、無断でアクセスポイント名などを収集していたことが発覚し、非難されたという事件がまだ記憶に新しい人は多いのではないだろうか。
また、逆にサービス側が正確な位置情報を提供したいと考える場合もあるだろう。例えばIngressのポータルのように、動かないランドマークをマークするなら、システム側があらかじめ極めて正確な数値を割り当てられる。