数々の人気タイトルを手がけ、「ニンテンドーDS」や「Wii」でゲーム層の拡大を目指した岩田聡氏

任天堂は13日、代表取締役社長の岩田聡氏が11日に胆管腫瘍のため死去したことを発表した。55歳だった。

岩田氏は、ゲーム制作会社・HAL研究所時代に『バルーンファイト』(1984年アーケード)、「星のカービィ」シリーズ、『MOTHER2 ギーグの逆襲』(1994年スーパーファミコン)など人気タイトルを手がけた後、2000年より任天堂に入社。1949年~2002年と約半世紀にわたって社長を務めた山内溥氏の後任として、42歳の若さで同社の4代目社長に就任した。就任後は、直感的な操作でゲームを楽しめる「ニンテンドーDS」や「Wii」を発売し、新規ゲーム層の拡大に成功。2013年からは、アメリカのNintendo of America Inc.で取締役会長(CEO)も兼務していた。

さらに、2011年からは、社長自身が公式サイト上の動画で新商品プロモーションを行う「Nintendo Direct」をスタートさせたほか、「ニコニコ超会議」に協賛するなど新しい試みを積極的に展開。また、2015年に入ってからは、スマートデバイス向けゲーム市場への参入のため、ディー・エヌ・エーとの業務・資本提携を進めていたところだった。

岩田氏が死去したことにより、同社は、竹田玄洋氏と宮本茂氏が代表取締役を務めることを明らかにしている。