トーストの水分量に注目!
最初に食パンをトーストしてみた。5ccカップで水を入れてから、トーストモードに左側のダイヤルをセット。それから右側のダイヤルを2.5分まで回す。操作は、トースター天面の案内に合わせて2つのダイヤルを回すだけなので簡単だ。運転が始まるとカチカチカチ……とメトロノームのような、懐かしい音でカウントダウンが始まる。
一般的なトースターは、運転させたとたんヒーターが真っ赤になり、一気に温度が上昇する。しかし、BALMUDA The Toasterはまずスチームを出すため、庫内を覗いてもヒーターは真っ赤にならない。最初の時点で、庫内にはスチームが充満し、パンの表面は薄い水分の膜で覆われるという。ヒーターは最初、ついたと思ってもすぐに消えてしまう。デンプンのα化を促す60℃を保つために、細かくヒーターのオン・オフが繰り返されているのがわかる。
数十秒でスチームが庫内に充満し、扉の窓が真っ白にくもって中が見えなくなった。くもりが引いて中を覗くと、先ほどよりもヒーターのオン・オフは頻繁にはならず、オン状態のほうが長くなっていく。パンの中の水分やバターなどの油脂成分、香りをしっかり閉じ込め、最後の1分を切ると一気に焦げ目がつく。みるみるうちに焼き目がついていくので見ていて楽しい。
表面の焼き色は濃い。一般的にはこれだけ焼いてしまうとトーストは固くなり、痩せてしまいがちだが、そんなことはまったくなかった。表面と中身の食感のコントラストが強くて楽しい。自分でどんなに工夫をしても、同じように焼ける自信はない。