オープンソースになると何がいい?

オープンソース化のメリットとしては、前述のように「開発速度が早くなる」、「大勢のテスターが参加することでバグが潰しやすくなる」、「ユーザーからの提案による改善が反映されやすくなる」、といったことがある。

Swiftは登場以来1年でかなり仕様がコロコロと変わっており、開発者にとってはその都度対応するのが大変だった。オープンソース化されても仕様変更はあるだろうが、少なくともいつ何がどうなる、といった議論などは外から確認できるようになるため、対処する準備がしやすくなるだろう。

ただし、Appleはオープンソース版のSwiftに、Apple自身が独自の改良を加えて公開する権利を持っている(そういうライセンスだ)。場合によってはApple製Swiftと、オープンソースSwiftで一部非互換性が出る、ということも起きうる。そのようなことは起きないと信じたいが……。

Appleはオープンソース化について、マイクロソフトよりは積極的だが、オープンソースを「踏み台にする」という批判もしばしば受けている

一般ユーザーへの影響は?

一般ユーザーにしてみれば、SwiftだろうがObjective-Cだろうが、完成したアプリしか見ることはないため、オープンソース化されることの是非などは気にする必要がない。とはいえ、Swiftの完成度が高まり、開発効率が高まれば結果として優秀なアプリが多数世の中に登場する、というのが理想的なシナリオだ。

Linuxへの移植も決まっており、今後はWindowsなどへの移植も行われるようになるかもしれない。対応プラットフォームが増えれば言語としての価値も高まり、開発者が増えれば優秀なアプリが登場する機会も増える。そういった積み重ねはiOSのプラットフォームとしての価値も高めるし、ひいてはユーザーにとって価値のあるプラットフォームへと育つ、というのが、Appleの狙うSwift公開のひとつの目的ではないだろうか。