通信速度は?

夏モデルのスマートフォンでは200Mbps超のLTE-Advanced(Cat.6)がトレンドだが、iPhoneが採用するBroadcom社製モデムチップはすでに対応製品が登場しているため、当然サポートしてくるだろう。Cat.6ではキャリアアグリゲーション(CA)だけで最高速度の262.5Mbps(日本では今の所225Mbps)に到達できるため、アンテナ周りの設計も変更する必要がないのも好都合だ。

問題は1.5GHz帯の扱いだ。iPhone 6では日本独自のLTEバンドである1.5GHz帯のバンド11/バンド21がサポートされていないが、iPhoneを始めとするグローバル端末はこのバンドを無視しているため、これがサポートされるかは未知数だ。ただし、日本ではNTTドコモの東名阪以外の地域で、1.5GHz帯と2GHz帯を組み合わせてCAすることで225MHzを実現しているため、ここが使えないのはドコモ的に非常に痛い。iPhoneがサポート済みの700MHz帯を使うことになるのか、1.5GHz帯をサポートするのかは興味深い。

無線LANについては従来通りIEEE 802.11ac対応だが、こちらは高速化に際してMIMOが必要。ケース形状か内部構造が変わらない限り、2x2 MIMOへの対応は期待できない。より高速な無線LAN対応についてはiPhone 7待ちになるだろう。