説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「どうしてソフトウェアアップデートのとき再起動されるの?」という質問に答えます。

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iPhoneでは、ときどきソフトウェアアップデートが配布されます。目的や内容はさまざまで、機能の追加もあれば修正もあり、容量が小さいときもあれば大きいときもあります。アプリの新機能として結果を確認できることもあれば、セキュリティアップデートのように一見すると違いが感じられないこともあります。

しかし、どのようなソフトウェアアップデートでも、ほぼ確実にiPhoneのシステムが再起動されます。画面を眺めていれば、インターネットからファイル(アップデータ)をダウンロードしたあと、自動的に「インストール」が始まり、数度の再起動を経て更新されたシステム(アップデートされたiOS)でiPhoneが起動します。

その「インストール」ですが、実態はアップデータに含まれる大量のファイルをコピーする作業です。ファイルの種類は多岐にわたり、アプリを構成する一部もあればシステム用もあります。コピーはプログラムにより自動処理されるため、詳細を知ることはできませんが、システムが稼働している間はコピーできない(書き込めない/書き込んでも機能を有効にできない)ファイルが含まれています。

システムが稼働している間コピーできないファイルは、システムを特殊モードで起動したうえでコピーします。システムの再起動後、Appleロゴの下にプログレスバーが表示されている期間がその特殊モードです。特殊モードはいちどシステムを終了しなければ起動できないうえ、システム起動時でなければ有効にできないファイル(プログラム)もありますから、ソフトウェアアップデートのときはシステム再起動がつきもの、というわけです。

ソフトウェアアップデートに「再起動」はつきものですが、それは通常の動作モードではコピーできないファイルを扱うためです