iOS 14以降、iOSのWi-Fiは「プライベートWi-Fiアドレス」が行われる仕様です。手動で無効化(オフ)にすることも可能ですが、デフォルトでは有効にされているため、大半のユーザは知らず知らずのうちにMACアドレスがランダム化されたWi-Fiを使用しているのではないでしょうか。

MACアドレスは有線/無線デバイス(チップ)ごとに1つ用意され、ハードウェア的に固定されることから、長らく端末認証や接続制限の目印として利用されてきましたが、端末/持ち主の特定につながるというプライバシー問題を指摘されていました。

iOS 14のとき導入された「プライベートWi-Fiアドレス」は、Wi-FiアクセスポイントごとにMACアドレスをランダム生成します。MACアドレスを固定せずランダム化すれば、iPhone/持ち主の追跡は難しくなるというわけです。

iOS 26の現在、プライベートWi-Fiアドレスには「オフ」と「固定」、「ローテーション」という3つの選択肢が用意されています。「オフ」はMACアドレスをランダム生成せず(iOS 14以前と同じ状態)、「固定」はランダム生成したMACアドレスを使い続け、「ローテーション」はランダム生成したMACアドレスを2週間ごとに入れ替えます。セキュリティに不安があるWi-Fiアクセスポイントに接続するときは、「ローテーション」を選択するのがベストでしょう。

ただし、プライベートWi-Fiアドレスが有効だからといって、iPhone/持ち主がまったく追跡されないわけではありません。現在、空港や駅、商業施設などでは、Wi-FiやBluetooth LE、キャリア位置情報などを利用した「個人を特定しない人流解析/回遊分析」が広く行われているからです。解析する側の識別能力も進化しており、プライバシー機能を強化するスマートフォン側とのいたちごっこは今後も続きそうです。

  • 「プライベートWi-Fiアドレス」が必要な理由とは

    「プライベートWi-Fiアドレス」が必要な理由とは