Parallels Access

これはいわゆるリモートアクセス&リモート操作系のアプリで、MacやWindowsをホストマシンにして、iPhoneのクライアントから画面を遠隔操作できる。開発はMac用の仮想マシン「Parallels」を開発しているParallels社だ。パソコン側に専用アプリをインストールして利用する。

リモートアクセス系には無料のアプリもあるが、Parallels Accessは信頼性とパフォーマンスの高さ、設定の容易さが決め手となっている。筆者の自宅のネットワークは、春先に割り当てIPがグローバルアドレスからプライベートアドレスに変わってしまい、Macの「どこでもMy Mac」が使えなくなってしまった。また、YosemiteをインストールしてからはWi-Fiがらみのトラブルも多く難儀していたのだが、Parallels accessはネットワーク設定やOSのアップデートも乗り越えて安定して接続してくれた。信頼性の高さは十分高いと言える。マウスやキーボードのエミュレーションも使いやすい。

筆者は普段自宅で仕事をしているので、リモートアクセスはそこまで必要ではないのだが、たまに外出先から自宅のマシンにアクセスして、簡単な作業をこなすのにぴったりだ。パフォーマンスも高く、アクションゲームなどはさすがに無理だが、たとえばブラウザゲーム程度なら、3G回線でもあまりストレスなく遊べるほどのパフォーマンスがある(もちろん回線状況による)。

ホスト側のアプリはiOSによく似た専用インターフェースで一覧表示されるので起動しやすい。こうした細かい点に気が配られたアプリだ

横画面モードにするとさらに使いやすい。アプリ単位で切り替えられるので、小さな画面上でチマチマウィンドウを選択しないで済む

ネックといえば、フレームレートは回線速度が許す範囲でできるだけ高く設定され、音も再生できるせいか、パケット消費が多いこと。夏に旅行中に使っていたら、3日で1GBの転送量を超えてしまったらしく、通信速度低下を味わう羽目になってしまった。LTEや3Gでも問題なく使えるが、できれば公衆無線LANなど、3G/LTE網のパケットを使わずに利用できる環境を確保して利用したい。イザというときに自宅や会社のマシンへのアクセスが必要な人は、要チェックの1本だ。