ソフトバンクモバイルは18日、3辺狭額縁デザイン「フレームレス」を採用したシャープ製Androidスマートフォン「AQUOS CRYSTAL」(以下CRYSTAL)と「AQUOS CRYSTAL X」(以下CRYSTAL X)を発売することを発表した。本稿ではその2機種に、同社が発売中の「AQUOS Xx 304SH」(以下Xx)を加えた3機種をスペック面などから比較する。

「EDGEST」より「フレームレス」の方が狭額縁

まずは見た目。並べて比較すると、「CRYSTAL」と「CRYSTAL X」の狭額縁ぶりに目が行ってしまう。「Xx」も「EDGEST」という狭額縁デザインを採用しているのだが、その差は歴然だ。

「AQUOS CRYSTAL」(8月29日発売)

「AQUOS CRYSTAL X」(2014年12月以降発売予定)

「AQUOS Xx 304SH」

低スペックには理由がある「CRYSTAL」

では、それぞれの機種のスペックではどうだろう。以下にまとめてみた。なお、12月発売予定の「CRYSTAL X」については全て「予定」となっている。

機種名 CRYSTAL CRYSTAL X Xx
リリース発表時点でのOS Android 4.4.2 Android 4.4.4 Android 4.4
CPU クアッドコア MSM8926(1.2GHz) クアッドコア MSM8974AB(2.3GHz) クアッドコア MSM8974AB(2.3GHz)
内蔵メモリ 1.5GB 2GB 2GB
ストレージ 8GB 16GB 32GB
外部ストレージ microSDXC(推奨容量:128GB) microSDXC(推奨容量:未定) microSDXC(推奨容量:128GB)
ディスプレイサイズ 5.0インチ 約5.5インチ 5.2インチ
ディスプレイ解像度 1,280×720ドット(HD) 1,920×1,080ドット(フルHD) 1,920×1,080ドット(フルHD)
サイズ 約 幅67×高さ131×厚さ10mm 約 幅73×高さ139×厚さ11mm(暫定値) 約 幅72×高さ135×厚さ9mm
重量 約140g 未定 約137g
メインカメラ 約800万画素(CMOS) 約1,310万画素(CMOS) 約1,310万画素(CMOS)
サブカメラ 約120万画素(CMOS) 約120万画素(CMOS) 約210万画素(CMOS)
バッテリ容量 2,040mAh 2,610mAh 2,600mAh

こうして比べてみると、「CRYSTAL」が若干低スペックであることがわかる。ディスプレイ解像度や、メモリやストレージなどほとんどの項目で「Xx」に負けてしまっている。最新機種でありながら、こうしたスペックになっていることに、がっかりするユーザーもいるかもしれない。だが、実はちょっとしたワケがある。

「CRYSTAL」はソフトバンクとSprintが共同開発した端末で、日本だけでなくアメリカでも発売される。日本に比べ欧米では、ハイスペックな端末はあまり好まれていない。そうした海外のニーズを取り入れているため、日本で発売されているモデルよりも低スペックになっているのだ。

サイズ面では、最も小さいのが「CRYSTAL」。これも欧米諸国でのニーズを取り入れた結果となっている。だが重量では、サイズが大きい「Xx」よりも「CRYSTAL」の方が重かった。

一方で「CRYSTAL X」は、「CRYSTAL」と「Xx」の中間といった印象を受ける。また、「CRYSTAL X」はSprintとの共同開発ではなく、アメリカでの発売の予定もないということを考えると、スペックよりもあくまで「フレームレス」を売りにしていると言えるだろう。今後のスマートフォンは、ハイスペックを追求するよりも、個性を追求するようになっていくのかもしれない。