直販WA1/Rは最小構成で75,297円(※)
さて、レビューの冒頭で、「AH53/R」の直販モデル「WA1/R」では、よりリーズナブルに購入することが可能であると述べた。では、具体的にスペックと価格はどのように変わるだろうか。下表で、AH53/RとWA1/Rの最小構成を比較してみた。
LIFEBOOK AH53/R | LIFEBOOK WA1/R (最小構成) |
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CPU | Core i7-4702MQ | Celeron 2950M |
メモリ | 8GB | 4GB |
HDD | 750GB | 500GB |
ODD | BDXL対応BD | DVDスーパーマルチ |
Office | Office Home and business 2013 | なし |
WEB MART価格(税込) | 194,400円 | 75,297円(※) |
価格だけをみれば、AH53/Rに対してWA1/Rの最小構成は、半額どころか約6割も安くなる。スペックを掘り下げてみると、CPUの違いがかなり大きい。Core i7-4702MQは4コア8スレッド対応で2.2GHz駆動、Celeron 2950Mが2コア2スレッドで2GHz駆動、ともにHaswellコアだがコア数スレッド数が大きく異なる。メモリ容量にもいえることだが、この違いは並列処理能力に現れてくる。
一方、HDD容量の差は250GBだが、このレベルなら気にしない人も多いだろう。光学ドライブについては、ユーザーの環境次第。BDプレーヤーやBDレコーダーがあれば、DVDスーパーマルチで十分だ。Officeは新規ライセンスが不要な人には省けるほうがありがたい。
ちなみに、WEB MARTの統計によると、WA1/R購入者のうち、約60%が4GBのメモリ容量を選択。HDD容量では実に90%の人が500GBを選ぶそうだ。
ベンチマークで性能比較
では、AH53/RとWA1/R最小構成で実際にどのくらいの性能差があるのか、総合ベンチマークソフト「PCMark 8」の結果を比較してみよう。テストに用いたワークロードは「Home coneventional」だ。
スコアは、AH53/Rの3032に対して、WA1/R最小構成は1948と、PCMark 8の数字上では約3分の2の処理能力という結果が出た。実用シーンで考えるなら、Youtubeの動画を再生しながら、画像も含めた書類作成を行うといった同時処理を行うなら、Celeron 2950Mと4GB メモリの構成ではツライ。逆に、インターネット利用が中心で、ときどきOfficeアプリケーションを使うといったレベルなら、Celeron 2950Mと4GB メモリの構成でもこと足りるだろう。
PCMark 8を使って、AH53/Rのバッテリ駆動時間のテストも行った。Windows 8.1の「省電力」設定で実施した結果は約1時間53分。JEITA測定法2.0によるカタログ値は約3.7時間だが、PCMark 8のワークロードがよりヘビーな内容であること、無線LANも動作していることや液晶の輝度を考慮すると、妥当な数値といえる。リビングのテーブルで持ち帰った仕事を2時間くらい、といった利用には問題なさそうだ。
なお、WA1/RのCTOメニューでは、Core i5-4210MやCore i3-4000M、8GB メモリを選択することもできる。最小構成の安さは魅力だが、性能的に不安が…… と思ったら、予算に応じて調整してみるのもよいだろう。
LIFEBOOK AH53/R (WA1/R) | |
Intel Core i7-4702MQ (2.20GHz) | |
PC3L-12800 8GB (4GB×2) | |
Intel HD Graphics 4600 (CPU内蔵) | |
15.6型ワイド液晶 (1,366×768ドット) | |
750GB SATA HDD | |
BDXL対応BDドライブ | |
IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.0+HS、1000BASE-T対応有線LAN | |
W378×D252×H25.5mm/約2.2kg | |
約3.7時間 (JEITA 2.0)/約4.5時間 (JEITA 1.0) | |
Windows 8.1 Update 64bit | |
税込190,000円前後 |