iOS 8とは

iOSはiPhone、iPad、iPod touch向けのOSであり、Appleが用意する標準アプリと、開発者がApp Storeを通じて配布・販売するアプリを利用する事ができる。ご存じの通り、今回のWWDCに集まった開発者とは、このアプリを開発している人たちのことであり、基調講演で発表された新しいOSやAPIについてのセッションを1週間にわたって聴き、向こう1年のアプリ開発のアイディアや手法を作り出すのだ。

昨年発表されたiOS 7で、Appleはユーザーインターフェイスのデザインも含めて、ジョナサン・アイヴ氏が担当し、iPhoneが登場して以来の大幅なデザイン変更が施された。透明感、ハッキリとした色味、より簡略化されたアイコンなどのデザインを採用し、フラットでクリア、そしてレイヤー構造のインターフェイスを作り出した。この表現は、今回のWWDCで発表されたOS X Yosemiteにも踏襲されている。

iOS 8では新機能とともに開発者向けの話も多かった

iOS 8では、こうしたデザイン面や新しい操作性を標準アプリ群でより充実させると同時に、今まで利用できなかった機能をアプリ開発者に開放したり、アプリ間の連携の自由度を高めたり、バラバラに開発されていた人気のある利用方法を束ねるといった動きを見せた。

OSそのものの機能だけでなく、そのOSに向けてどんなアプリが開発されるかが、スマートフォンやタブレットの価値を決めるのがモバイル市場だ。Appleは今回のWWDCで、モバイルアプリのイマジネーションの翼を大きく拡げることができるようになったのではないだろうか。