新APIで風穴を開け、自由度を増す新SDKで強化される生活連携とiPhoneの「カギ」化

AppleはiOS 8で、生活の中で利用する様々なものや、自分自身の情報をiPhoneで管理するというスタイルを実現するための開発環境を整えてきた。

Apple自らが個別のサービスを提供するわけではなく、あくまでプラットホームとしてOSやAPIの整備を行うにとどめており、アプリやサービスは開発者に委ねるというスタンスを取っているが、Appleが描く確固たる未来像は、iPhoneの「カギ」化だ。

カギというと、家の物理的なカギやサービスのパスワードなど、ロックしてあるものを解除する役割を果たすが、場所ごとに別々のカギを用意するのではなく、iPhone一つで様々なカギの役割を果たしてくれるようにし、iPhoneを握りしめながら生活をしてもらえるような未来を作ろうとしているように見える。

また、WWDC以前に発表されたCarPlayを含めて、HealthKitやHomeKitは、iPhoneのおよそ2年ほどの製品サイクルよりもより長いサイクルを持つものとの連携を深めている。車であれば5年以上だし、家はもし戸建てを買えば30年以上。健康に至っては人生100年だとして、13歳でiPhoneを持つならば80年以上のサイクルだ。