また、ノベルティ需要として製品を紹介していく手法も目に付いた。リテールでの販売には市場の立ち上がりが必要になる一方で、誰もがスマートフォンやタブレットを使うようになった現在、モバイルバッテリーは万人がもらって使うことができる製品になっていることは確かだ。

そこでPowerocksでは、自社製品のモバイルバッテリーに企業のロゴを入れ、ノベルティやギフトとして扱ってもらおうというアプローチを採っている。こうして、モバイルバッテリーが世の中に広まっていくことになるのかどうか、注目だ。

会場を沸かせる変わり種と日本勢

こうした展示会では、一風変わった製品を見つけるのもまた面白い側面だ。今回最も尖っていて、何に使うかよくわからなかった製品が、FLIR Oneだ

FLIR One。iPhone本体とはLightningで接続する、画像と温度のカメラを内蔵するケース

FLIR Oneを会場でかざしてもらうと、キチンと温度をセンシングして色を塗り分けた画像が得られた

この製品は分厚いiPhoneケースとして本体に装着するタイプなのだが、背面にカメラとサーモセンサーが並べて搭載されており、アプリを使うと、リアルタイムで温度計測とカラーマッピングを施した映像が得られる仕組みだ。マッピングした結果は、写真や動画で保存することができる。

得られる映像はスゴイ。しかし何に使うんだろう。ウェブサイトでは、温度計として、水漏れの検知、アウトドアで(動物の発見)、夜に潜んでいる人を見つける安全安心、そして家の中での熱のロスを発見する省エネ用途という5点が挙げられていた。

こうした面白い展示の中で、日本からの出展も際立っていた。非常に精密な金属加工でiPhone用のバンパー「SQUAIR」を製作するDAQのブースは「JAPAN」と大きく書かれたブースで、日本ならではの技術とデザインをアピールし、300ドル近くの製品も好調だったとのことだ。