NTTドコモは20日、iPhone 5s/5cを発売した。同社がiPhoneを取り扱うのは今回が初めてとなる。同日、NTTドコモの加藤社長は丸の内のドコモショップにてオープニングセレモニーに出席後、場所を都内ホテルに移してiPhone発売とそれに伴うネットワーク構築に関する記者会見を行った。

終始笑顔での記者発表会となった

加藤社長はまず、「ドコモのネットワーク構築の考え方」として「Strong.ネットワーク」というキーワードを挙げ、「音声もデータ通信も、都市部も郊外も、平常時も災害時もつながるネットワークでなければならない」と述べる。

そのために必要なのが、LTEエリアの広がりや都市部でも快適に使える速さといった「つなぐ努力」と、2GHz・6セクタ基地局による都市部展開やパラメータチューニングによるNW最適化などの「つなぐ技術」である。

Xiエリアは順調に拡大しているという

加藤社長は、ドコモのネットワークを、周波数の合計である「基地局」と、基地局の設置場所である「サイト」に分けた上で(一つの基地局が複数の周波数を持つことがある)、現状と今後の展望を次のように語った。

「Xi基地局は現在、約37,000局、33,000サイト。これを2014年3月末には約50,000局、40,000サイトまで増やす。また、75Mbps以上に対応する基地局は現在、約28,000局、26,000サイトだが、これを2014年3月末には約40,000局、34,000サイトまで増やす計画」

加藤社長はまた、現在LTEにおいて標準的とされる3セクタ基地局に対して、約2倍の容量を確保できる2GHz帯6セクタ基地局を都市部を中心に展開していくともコメント。NTTドコモは4セクタ、5セクタ、6セクタに加えて、例外的だが7セクタ基地局も持つと述べ、電波の強さをアピールした。

6セクタ基地局は標準的な3セクタ基地局に比べて2倍の容量を持つ

iPhoneは2GHz帯、1.7GHz帯、800MHz帯に対応する

周波数については、先日発表があった通り、新しく1.7GHzをLTEに用いることを改めて強調。2GHz帯、800MHz帯、1.5GHz帯とあわせて4つの周波数帯を効率的に運用することで「各周波数帯の特性を生かしたエリアの構築を進め、快適な速さを実現する。いわばクアッドだ」とネットワークの構築に自信をのぞかせた。なお、iPhoneは2GHz帯、1.7GHz帯、800MHz帯に対応する。