ローランドは4日、世界の民族楽器から最新のダンス系サウンドまで豊富な音色を搭載したデジタル・ハンド・パーカッション「HandSonic(ハンドソニック) HPD-20」を9月27日に発売すると発表した。価格はオープン。

「HandSonic HPD-20」打面(左)とリア・パネル(右)

デジタル・パーカッションとは、一台にさまざまな打楽器の音色を収録し、打面を叩いて演奏する楽器のこと。パーカッショニストやドラマーが、バンド演奏で簡易的なドラム代わりに使用したり、アコースティックの打楽器セットに組み込んで、楽曲にアクセントを加えるための特殊な打楽器音や効果音などを演奏するなど、主にライブ演奏で活用されている。このほか、思いのままに叩いたリズム・フレーズを曲作りで使用するなど、音楽制作の分野でも幅広く使用されており、最近ではダンス・ミュージックにおけるパフォーマンスの場でも活躍の場を広めているという。

今回発売される「HandSonic HPD-20」は、このデジタル・パーカッションの新製品となるもの。コンガやカホンといった世界各地のパーカッションに加え、ドラム・セット、オーケストラで使用される打楽器、エレクトロニック系サウンドなど計850種類の音色を搭載しているのが特徴となっており、同社開発の最新音源と高感度センサーの採用によって、手のひらをつかった力強いショットから指先で叩く微妙なニュアンスまでが表現可能という。

使用イメージ

打面には13分割されたパッドを備えており、それぞれ異なる音色を割り当てることが可能。また、割り当てを記録した"音色セット"は本体に200セット保存できるため、音楽シーンにあわせて瞬時に音色を切り替えることもできる。さらに、つまみやボタン、手の動きで音色を制御できる「Dビーム」コントローラーも装備しており、パフォーマンス中に音程、音色、エフェクトを変化させるなど、効果的なライブ演奏にも対応可能だ。

また、外部のオーディオ・データ(WAV形式)をUSBメモリー経由で取り込み、内蔵音色と同様の感覚で扱える「ユーザー・インスト機能」も新搭載。内蔵音色と組み合わせたり、フレーズのデータを打面に割り当てることなどが可能となった(モノラルで最大12分、ステレオで6分の取り込みが可能)。このほか、思い付いたフレーズをその場で録音できる「クイック・レック機能」も追加されており、自分の演奏のチェックや作曲のアイデア・メモとして活用できるようになっている。