従来の7インチタブレットの使い方というのは、Webページの閲覧やSNS、モバイルでのデジタルコンテンツの視聴、カジュアルなゲームなど。パフォーマンスよりも携帯性を優先した使い方だ。しかし、もしコンテンツの作成や本格的なゲームなどにタブレットを使いたいと考えているならば、Nexus 7 (2013)は検討に値する。パフォーマンス重視の10インチタブレットに匹敵する性能を備えているのだ。

米国では今年、OuyaやNVIDIAのSHIELDなどAndroidベースのゲーム機が次々と登場しており、またGoogleがゲーム機を投入するという噂も報じられている。現状でAndroidゲームはタッチ操作で遊ぶカジュアルなゲームが中心だが、Androidベースのゲーム機の登場に刺激を受けたゲーム開発者が、コントーラで遊ぶ高度な3DゲームをAndroid向けに提供し始めたら、Androidが本格的なゲームを配信するプラットフォームに化ける可能性がある。

Tegra 4を搭載したNVIDIAのAndroidベースのポータブルゲーム機「SHIELD」

NVIDIAのSHIELDは299ドル。これから成長するかもしれないAndroidゲーム市場への投資としては迷うところだ。でも、USBをMicroUSBに変換するアダプタを用意すれば、PlayStationコントローラなどUSBコントローラをAndroidタブレットで使用できる。SHIELDに及ばないかもしれないが、Nexus 7 (2013)の性能ならAndroidゲーム機をターゲットに登場してくるAndroidゲームをしばらくは快適に楽しめるだろう。

MicroUSBとUSBをつなぐケーブルを使ってPlayStation 3のコントローラを接続すれば、コントローラで操作できるAndroidゲームを楽しめる

Kindle Paperwhiteを使わなくなるほど薄くて持ちやすく、本格的な3DゲームやHDコンテンツを存分に楽しめるほどパワフル。しかも、価格は229ドル (16GBモデル)から。Nexus 7 (2013)は、今オールマイティなタブレットを探している人に間違いなく勧められる7インチタブレットである。ライバルメーカーは、このNexus 7 (2013)が引き上げたハードルに挑まなければならないのだから、今年の年末商戦で7-8インチ・タブレットが大きく変わると期待できる。

なお、Nexus 7 (2013)の米国発売後にユーザーの間からGPSの接続が一定時間後に切断する、一定のマルチタッチ操作で適切に反応しないといった不具合が報告されている。GPSに関しては筆者の端末でも問題が発生しており、Googleも調査を進めている模様なので、購入を検討されている方はこれらのトラブルへの対応を事前に確認しておくことをお勧めする。