実売価格1万円台で購入できるリーズナブルかつオールマイティーな小型スピーカーに続き、今回は、音質や機能にそれぞれ特徴を持った機器が多くなってくる実売価格3万円前後のお薦めスピーカーをピックアップし、紹介していく。非常にコンパクトなモデルから、薄型で持ち運びにも便利なモデル、さらには存在感あるやや大きめのモデルまで、豊富なバリエーションから、自分だけのお気に入りの1台をぜひ見つけてみよう。

BOSE Computer MusicMonitor M2(実売価格:3万1,500円)

手のひらサイズの極小ボディーながら、ひとつのスピーカーに対し、ふたつの小さなパッシブ・ラジエーターを向き合わせて配置することにより、BOSEならではの力強いサウンドを実現したアンプ内蔵型のコンパクトスピーカー。書斎や寝室、リビングなど場所を選ばす、PCやオーディオプレイヤーと組み合わせて快適に音楽を楽しむことができる。ボディーは高級感溢れるアルミニウム製となっており、効率的に熱を放射するヒートシンクの役割も担う。設置の際に自然にスピーカーがリスナー正面を向くよう角度のついたスタイリッシュなデザインが施されている。離れた場所からでも音量調整、電源ON/OFFの操作が可能な専用リモコンも付属する。

Jawbone BIG JAMBOX(実売価格:2万4,089円)

クールなデザインと本格サウンドで大人気となった同社Bluetooth対応スピーカー「JAMBOX」の大型モデル。ウーファー(パッシブバスラジエーター)を2基搭載しており、ボディーサイズを超えた迫力あるサウンドを生み出す。ボディーには、大容量リチウムイオンバッテリーを内蔵し、フル充電で約15時間の連続再生が可能なため、アウトドアなどの用途にも最適。音楽伝送用プロファイル「A2DP」によるBluetooth接続(最大8台)だけでなく、アナログ有線接続(3.5mmミニステレオ入力)も行える。スピーカー本体側から一時停止/再生、曲送り/曲戻しのコントロールが可能なプロファイル「AVRCP」、スピーカーフォンとしての動作を実現するプロファイル「HFP」および「HSP」などもサポートする。

フィリップス Fidelio P9(実売価格:2万5,907円)

スタンドにもなる高級レザーカバーを装備した、持ち運びにも便利なBluetooth対応ワイヤレスポータブルスピーカー。スタンドにより、スピーカーの設置アングルを変えることで、自分好みにサウンドを微調整できる。薄型ボディーには、前面に6個のスピーカー(ソフトドームツイーター2個/ウファー4個)と、背面に2個のパッシブラジエーターの合計8ユニットのスピーカーシステムが内蔵されており、本格的なサウンドをいつでもどこでも場所を選ばず実現。内蔵バッテリーは、1回の充電で連続8時間再生が行える。なお、本体に備えられたUSBポートに音楽プレーヤーやスマートフォンを接続すれば、充電しながら再生することもできる。ボディーカラーは、ブラックとホワイトの2モデルを用意。

SONY SRS-BTX500(実売価格:2万1,634円)

コンパクトなボディに80mmサブウーファーと、2基の48mm磁性流体スピーカーを搭載した2.1chスピーカーシステムによりパワー感溢れた上質なサウンドを実現。前面に低音増強振動板ユニットを2基配置するデュアル・パッシブラジエーター方式を採用し迫力の重低音も再現する。さらに、低音を強調して豊かにする「MEGA BASS」、包みこまれるような臨場感を味わえる「SURROUND + MEGA BASS」という2種類のサウンドエフェクトも搭載。また、aptXまたはAAC対応プレイヤーとの接続にも対応しており、従来のSBCコーデックと比較し音楽をより良い音質で楽しめる。オーディオプレイヤーとの有線接続が行えるオーディオイン端子も装備している。

ONKYO GX-500HD(実売価格:3万3,687円)

同社アンプ内蔵2ウェイ・バスレフ型スピーカーシステムの最上級モデル。響きをバラン良くコントロールする肉厚のスピーカーキャビネットに、同社独自のデジタルアンプ技術「VL Digital」をはじめ、自社開発のスピーカー振動板を採用した10cmのA-OMFモノコック・ウーファー、3cmのリング型ツィーター、アナログ変換技術「VLSC」回路などを搭載し、躍動感に溢れたピュアサウンドを実現する。アナログ入力×2(ステレオRCA)に加えて、デジタル入力×1(光)も装備しており、コンピューターやオーディオプレイヤーからのデジタル信号をダイレクトにスピーカーに入力することも可能となっている。各種ケーブルのほか、スペーサー(8個)も付属する。

本レポートでは、設置スペースや目的に合わせて選べる、様々なスタイルのスピーカーを5製品厳選して紹介したが、いかがだっただろうか。特に、バッテリー駆動や、Bluetoothでの接続に対応したモデルなら、従来のスピーカーの活用シーンのみならず、アウトドアをはじめとした多彩な場面で高音質なサウンドを楽しむことができる。優れた音質はもちろんこと、製品毎に異なるユニークな機能の数々をチェックしていくことで、自分に最適な製品が見つかるはずだ。

内山 秀樹(uchy)/ウチヤマ ヒデキ
ライター/サウンドクリエイター/ITコンサルタント

10代の頃より、楽器メーカーの製品開発やインストラクションなどに参加。既存の製品にも多くのコンテンツなどを提供する。現在はフリーランスとして、PC誌/音楽誌への執筆活動をはじめ、作曲、編曲、WEBプロデュース、ITコンサルティング、ゲームサウンド製作、学校講師など多岐にわたる幅広い活動を展開中。