9月7日、カシオ時計新製品発表会では、新製品群の展示とともにスペシャルカンファレンスが行われた。今年から来年にかけての同社時計事業戦略について語られたプレゼンテーションの内容を、ここにご紹介しよう。

合わせて、発表会のレポート記事「G-SHOCKの新たなアニバーサリーモデルも続々登場!? - カシオ2012秋冬の時計新製品発表会」、新製品のフォトギャラリー記事「写真で見る! - カシオ2012年秋冬の時計新製品発表会」もぜひご覧いただきたい。

カシオのDNAを代表する製品「G-SHOCK」

カシオ計算機 常務取締役 営業本部長 中村寛氏

「0」から「1」を生み出すという開発思想のもと、時計業界にいくつものエボリューション(進化・発展)も生み出してきたカシオ。「それまで宝飾品であった時計は、"落としてはいけないもの"だったが、その常識を覆したG-SHOCKは、まさにカシオのDNAを代表する製品といえるでしょう。」最初に登壇した常務取締役 営業本部長 中村寛氏は、そう語る。

そして、進化は止まらない。その決意と自信が、今回の発表会のテーマ「Evolution of CASIO ~時計にさらなる価値と新しい感動を。進化し続けるBEST BRAND~」に現れているのだ。

中村氏は引き続き、8月9日にニューヨーク・マンハッタンセンターにて開催された「SHOCK THE WORLD G-SHOCK 30th ANNIVERSARY PROJECT」と30周年記念パーティーの様子を紹介。G-SHOCKがワールドブランドとして認知されていること、そしてこれを皮切りに30周年を祝う「SHOCK THE WORLD」をパリ、ロンドン、東京などでも開催していくことを強くアピールした。なお、「SHOCK THE WORLD G-SHOCK 30th ANNIVERSARY PROJECT」については別記事で詳しくレポートしているので、そちらをご覧いただきたい。

G-SHOCK 30周年ロゴとニューヨークでの30周年記念パーティーの様子

30周年記念パーティーでは、本人も大のG-SHOCKファンというエミネムが登場。ステージで大いにパーティーを盛り上げた

イノベーションの先駆けをG-SHOCKに託す

続いて、時計事業部長の増田裕一氏がBluetooth搭載G-SHOCKを紹介。次世代のG-SHOCKとして、2012年3月に登場したBluetooth搭載G-SHOCK。スマートフォンと連携するという機能には極めて反応があったが、最も多かった問い合わせは「iPhoneとはつながるのか」というものだったという。「ここでiPhone対応の重要性を強く感じるとともに、Bluetooth搭載G-SHOCKの世界展開にいっそうの自信を持った」と増田氏は語る。

カシオ計算機 取締役 時計事業部長 増田裕一氏

そしてついに、Androidのみの対応だった初期モデルの後継「GB-6900AA」が2012年10月に、G-SHOCKの原点ともいえる5600系のスクエアデザインを持つ「GB-5600AA」が2012年11月に、iPhone/Android両対応として発売されることとなった。

「世界のスマートフォン市場は6億台。いつもそばにある便利な情報端末ですが、実はその反面、非常に不便でもあります。着信音を聞き逃す、置き忘れる、画面が大きいからポケットに入れられない、つまりすぐに取り出せない。いつもそばにありながら、身に付けられない不便さがあるのです」(増田氏)

その点、腕時計は常に身に付けている。だからスマホとつながる価値がある、と増田氏は続ける。時代の変化、環境の変化に応じて腕時計も変えていく必要があり、イノベーションの先駆けをG-SHOCKに託したのだ、と。

「iPhoneにはつながるの?」 Bluetooth搭載G-SHOCK「GB-6900」が発売されたとき、最も大きな反応はこれだった

DW-5600シリーズをベースとした待望のモデルが、ついにBluetooth搭載G-SHOCKとして登場!

M@今や世界で6億台といわれるスマートフォン。便利なようで、不便な点が多い。これをBluetooth搭載G-SHOCKが変える!

多くのメジャーサプライヤーのスマートフォンが「Bluetooth Smart Ready」に対応している

Bluetooth搭載G-SHOCKの連携機能を使うには、2つの条件がある。1つはスマートフォンが「Bluetooth Low Energy」に対応している(もしくは「Bluetooth Smart Ready」のマークが貼られている製品である)こと。もう1つは、スマートフォン側に専用アプリ「G-SHOCK+」がインストールされていることだ。アプリは、iPhoneならApp Store、AndroidではGoogle Play storeからユーザーがダウンロードする。G-SHOCK+をインストールして、スマートフォンとG-SHOCKをペアリングすればOKだ。

アプリ「G-SHOCK+」でこんなに便利なことが可能に

例えば、スマートフォンが緊急地震速報を受信した場合、Bluetooth搭載G-SHOCKのバイブレーションを動作させることもできるだろう(※将来の可能性であり、現時点の「G-SHOCK+」にこの機能はない)

サイクリングなどでスマートフォンを手に持っていられない場合でも、スマートフォンのGPSが取得したデータをBluetooth搭載G-SHOCKから閲覧することも可能になるだろう(将来の可能性であり、現時点の「G-SHOCK+」にこの機能はない)

また、Bluetooth搭載G-SHOCKは、時計事業において新たなマーケティング手法を可能にするという。すなわち、ユーザーがすでに購入して使っている腕時計の機能や用途を、新たなアプリを開発していくことで、後からどんどん広げていけるのだ。スマートフォンが個人個人のコミュニケーションハブになるという時代の変化を受けて誕生した、新しい時計の形。これは間違いなく、カシオが生み出した新しいエボリューションの1つだろう。

1983年、G-SHOCKの原点「DW-5600」が、「時計は落としてはいけないもの」という常識を覆した

1990年代半ば、若者の支持を得て、時計業界にまったく新しいデザインカテゴリーを生み出した

製品イメージに特化したイベントで多くのファンを生み出す。G-SHOCKはマーケティング手法においても大きな変革を起こした

そして、Bluetooth搭載G-SHOCKは、時計業界の次なるイノベーションを担う

プレゼンテーションのスライドショーはこちらから →

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