去る8月11日、福岡県宗像市の総合文化施設「宗像ユリックス」において、科学イベント「世界一行きたい科学広場in宗像 2012」が開催された。このイベントは、子供たちがモノ作りの楽しさ、科学や自然現象の不思議さを発見・体験することを目的としたもの。地域の行政や大学、企業や地域住民などが参加、協賛している。3回目の開催となる今年も、多くの親子・家族連れでにぎわった。

出展関係者の想像を大きく超えるにぎわいだった。会場には福岡県内の11大学をはじめ、ユニークな技術と製品を持つ企業、団体が出展。ロボット工学、太陽発電や燃料電池などのエネルギー技術、冷却による超伝導、海洋調査といった最先端の科学を分かりやすく説明。

福岡県宗像市の総合文化施設「宗像ユリックス」(写真左)。図書館やプラネタリウムを持ち、コンサートや映画の上映も行われる文化の発信基地だ。今回のイベント会場となった大ホール(写真右)。見よ、このにぎわい!

加えて、子供たち自身が、自分の手で触り、操作・体験することで、本格的な科学の世界をリアルに感じることができた。また、親子で参加できる「ゴム動力自動車」や「光るスライム」作りなど、より小さな子供たち向けの企画も行列ができる人気ぶり。

ハイスピードの世界をライブで体験できるカシオブース

なお、カシオ計算機もブースを出展。デジタルカメラ「EXILIM(エクシリム)」でのハイスピードムービー撮影体験のほか、トークショーではテレビ番組「ほこ×たて」(フジテレビ系)で行われた「EXILIM vs ピッチングマシン」との対決裏話などを紹介した。

カシオブースにも常に人だかり。眼をキラキラさせながら「もう1回撮っていいですか」と聞く子や、カメラより水風船に食いつく子など、色々と大人気

カシオ計算機のブースでは、EXILIMの最新機種「ZR300」を使用したハイスピードムービー撮影体験会を実施。その内容は、水風船が割れる様子を子供たちにハイスピードムービーで撮影してもらい、再生することで「目では見えない一瞬の世界」を体験できるというもの。「ほこ×たて」での話題性もあり、常に参加者が途絶えない盛況ぶりだった。

「水風船が足りなくなって、買い足してきました(笑)。お子さんたちの反応はすごくいいですね。お父さんが持ってきたカメラで撮影した画像と見比べて、全然違うね、と驚いてくれます。お父さんのほうが夢中になっちゃうケースもありますよ。ゴルフのスイングチェックに良さそうだなぁ、とか。お母さん方も、野球やサッカーで活躍する我が子の決定的瞬間が撮れるんじゃないかと興味を持ってくれます。価格や、どこで買えるかを尋ねられることも多いですね」(カシオ計算機広報)

決定的瞬間をその目で見ようと、一生懸命カメラを構える子供たち

カシオの西坂氏は、自他ともに認める子供好き。今日もまるでみんなのお父さんのよう

カシオブースでハイスピード撮影を体験したヒデキくん。「すごくゆっくり動いてた! 水風船が割れる瞬間なんて、初めて見ました!」

別のステージでは、先述の「ほこ×たて」や「世界一受けたい授業」(日本テレビ系)へのメディア出演でも知られる、滝川洋二教授(東海大学、ガリレオ工房理事長)のサイエンスショーと、「ほこ×たて」に出演した企業(3社)の担当者をゲストに迎えたトークショーが行われた。登壇したのは、日本タングステンの中川内浩二氏、共和技研の田中慎一郎氏、カシオ計算機株の西坂信義氏だ。

滝川教授のサイエンスショー&トークショーの開始を待つ参加者のみなさん。すごい人数!

テレビ番組でもおなじみの東海大学 教育開発研究所所長 教育学博士 滝川洋二教授

空気抵抗と空気の重さについて説明する滝川教授。大きいボールと小さいボール、遠くへ飛ぶのはどっち?

「アルソミトラ」という植物の種は、種を遠くへ飛散させるためにこんな形をしている。これを真似て画用紙を切り、ちょっとオモリを付けてやると、これが良く飛ぶ!

滝川教授が持っているのは、炭酸飲料のペットボトルを輪切りにして、片方のフチにビニールテープを巻いたもの。これを、穴を前にした状態で回転をかけて投げると…。意外な飛行性能の高さに会場大興奮!

「ほこ×たて」出演企業3社のみなさん。共和技研の田中氏とカシオの西坂氏が顔を合わせるのは、番組での対決以来だという

「世界一行きたい科学広場in宗像 2012」の模様やトークショー、展示のスライドショーはこちらから →

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