米NVIDIAは、スペイン・バルセロナで開催中のMobile World Congress(MWC)の会場で、小型モバイル機器向けSoC「Tegra」の次世代製品となる「Kal-El」(開発コードネーム)を公開した。4コアのCPUと、12コアのGeForce GPUを搭載しており、現在最新のTegra 2のおよそ5倍のパフォーマンスを実現するという。

「Kal-El」(開発コードネーム)の概要

MWCの会場では、このKal-Elを組みこんだAndroidタブレットのライブデモも行われており、Webの閲覧や、3Dゲームのプレイ、1440pの動画を2,560×1,600のパネルに表示するビデオストリーミングといった動作が披露されている。また、Coremark 1.0を用いたベンチマークテストの結果も公開されており、その結果をもとに、Kal-ElはIntelのCore 2 Duo T7200を上回る性能を獲得しているとアピールしている。

Coremark 1.0を用いたベンチマークの結果

NVIDIAはKal-Elのサンプル出荷を既に開始していると発表しており、2011年8月にKal-El搭載タブレットが登場し、2011年のクリスマスシーズンにはKal-El搭載スマートフォンも登場する予定だと説明している。

あわせて同社は、2014年までのTegra製品のロードマップも発表している。2011年のKal-Elに引き続き、一年おきに、2012年に「Wayne」、2013年に「Logan」、2014年の「Stark」という開発コードネームのTegraが計画されている。パフォーマンスはTegra 2比で、2012年のWayneで10倍、2014年のStarkでは100倍近くにもなる計画だという。

2014年までのTegraロードマップ