米Intelは台湾で開催した「Intel Developer Forum」(IDF)において、MID向けの新プラットフォームとなる「Moorestown」の動作デモを初めて公開した。同社上席副社長兼ウルトラ・モビリティ事業部長のAnand Chandrasekher氏が初日(20日)の基調講演で披露したもの。

基調講演でのAnand Chandrasekher氏

「Moorestown」(コードネーム)は、2009年~2010年の登場が予定されているMID(Mobile Internet Device)向けの新プラットフォーム。45nmプロセスのCPUコア、グラフィック、メモリコントローラ、ビデオエンコーダ・デコーダを統合したSOC「Lincroft」と、ワイヤレス、ストレージ、ディスプレイなど各種インタフェースを集積したI/Oハブ「Langwell」の2チップで構成される。Chandrasekher氏からは、アイドル時の消費電力をAtomの「10分の1以下に削減する」ことが明言されている。

Chandrasekher氏の講演は「Innovating the New Reality」と題されたもので、内容は同社のWEBサイトで見ることもできる。Moorestownのウエハは、すでに今年8月のIDF Fall(米カルフォルニア州・サンフランシスコ)でも公開されていたが、今回初めて、動作している様子が紹介された。

Moorestownプラットフォームは、3G、WiMAX、WiFi、GPS、Bluetooth、モバイルTVなどをサポート。Chandrasekher氏は、同プラットフォーム向けのHSPAモジュールの開発において、Ericssonと協力することも明らかにしている。この3Gモジュールは25×30×2mmというサイズで、Moorestownの電力管理に最適化されるために、優れた電力効率と長時間のインターネット接続を提供できるという。