海外からの電話のかけ方

端末を手に入れたら、事前の設定を済ませ後は出国するだけ。いよいよ、楽しい旅行(や楽しくない出張)が始まる。海外に到着する前に、現地での電話のかけ方を覚えておこう。なお、日本からの着信は自動的に国際ローミング中の端末に転送される(ウィルコムは申し込み時に転送サービスを有効にした場合のみ)。

滞在国→日本 の場合

国際ローミング対応端末で日本へ電話をかけるには、電話番号の頭の「0」を取り、代わりに「+81」を付ける。ほとんどの端末では「0」を長押し(機種によっては「*」を2度押し)すると「+」を入力することができる。+を入力する機能のないウィルコムの一部機種の場合、「009」(台湾)または「001」(タイ)の国際電話会社識別番号)の後に「81」、続いて頭の0を取った電話番号を入力する。

滞在国→滞在国の番号 の場合

滞在国の固定電話やケータイに電話する際は、日本にいる時と同様、電話番号を入力して発信するだけでOKだ。

滞在国→ローミング中の同行者 の場合

注意したいのは、国際ローミング中のケータイへの発信。同行した友達や家族との連絡用として日本のケータイを使う際に間違いがちだが、この場合も「+81」が必要となる。現地の友人などに番号を教える際も、「+81」が必須である。つまり、国際ローミング中のケータイに電話するには、いったん日本を経由しなければならないのだ。この点は、後述の料金にも影響するので必ず覚えておきたい。

国際ローミング中の通信料金

国際ローミング時には、事業者同士で取り決められた通信料が発生する。利用中の料金プランには関係がない。以下の表はドコモ、au、ソフトバンク、ウィルコムの4社で自端末ローミング可能な台湾のケース。

発信 着信 パケット通信
滞在国内 日本向け その他の国向け
ドコモ 75円 175円 265円 145円 50パケットまで50円、以降1パケット0.2円
au 70円 195円 280円 180円 1パケット1.5円
ソフトバンク 75円 175円 265円 70円 10KBまで100円、以降1KB5円
上表について:通話料の単位は1分あたり。ドコモ、ソフトバンクはChunghwa Telecomに接続した場合の料金。auはGLOBAL PASSPORTの料金を掲載した。(金額は2007年12月現在)
滞在国内PHS 滞在国内その他 日本への発信 日本以外への発信 データ通信
ウィルコム 40円 80円 120円 320円 40円
上表について:通話料の単位は1分あたり。ウィルコムはこのほか1日ごとに、国際ローミング基本使用料が100円(上限1,000円)発生する。(金額は2007年12月現在)

例えば、台湾から日本に電話するケースでは、1分あたり、ドコモでは175円、auでは195円、ソフトバンクでは175円、ウィルコムでは120円の通話料がかかる。ここでソフトバンクの料金に注目してほしい。表では比較のため、ドコモと同じChunghwa Telecomに接続したケースを紹介したが、接続事業者をTaiwan Mobileにすると、1分辺りの通話料が1分265円になるのだ。国際ローミングの料金は、事業者同士の取り決めで決まるため、おトクに使いたければ、渡航先の料金プランをしっかり確認したい。台湾でのソフトバンクのように、場合によっては1分あたり数十円の差が出ることもあるからだ。

ちなみにドコモは他社と異なり、国際ローミングの利用にも無料通話分が適用される。ドコモの料金プランは月内の変更が可能なため、海外渡航の直前に、無料通話分が多いプランに変更しておこう。基本使用料が高いプランほど、含まれている無料通話分の比率も高い。上手く使いこなせば、他事業者よりも割安な料金で国際ローミングを使用できる。