Windowsからの移行もスムーズなTurbolinux FUJI Basicを採用

Turbolinux FUJI Basicは、メニューやアプリケーションのルック&フィールがMicrosoft Windowsと似たデザインになっている為、GUIの違いによる戸惑いはほとんど感じない。ヘビーにLinuxを扱うユーザーにとっては賛否分かれるところだが、初めてLinuxに触れるユーザーにとってこのGUIはとっつき易い。当然、使い込んでいけばLinux特有の作法を覚える必要があるが、これからLinux導入したいユーザーには最適なGUIだろう。

メニューレイアウトがMS-Windowsと似たつくりになっている

なお、今回の評価機のスペックは、CPUがCeleron M 430(1.73GHz)、メモリが512MB、チップセットがATI Radeon Xpress 200Mと、グラフィック機能も含めそれほど高性能というわけではない。Windows Vistaを動かすには若干非力だが、Turbolinux FUJI Basicで作業するには、十分なスペックだ。起動にかかる時間を測定したところ、電源オンからGRUB起動までが20秒、GRUBからパスワード画面までが26秒、パスワード入力から起動完了までが16秒でトータル約1分という結果になった。

Celeron M 430+512MBメモリという評価機だが動作は軽快

同製品のOSであるTurbolinux FUJI Basicは、ターボリナックスのサポートを受けるためには登録が必要である。また、Turbolinux FUJIにはTurbolinux FUJIとTurbolinux FUJI Basicの2つのラインアップが用意されているが、Endeavor LX1000が採用しているTurbolinux FUJI BasicはOS機能に絞った構成。上位製品と比較して日本語入力のATOKやWindows互換ミドルウェアDavid、アンチウィルスソフトといったソフトが搭載されていない。そのほか、StarSuite 8が90日間評価版だったり、サポート期間が短かったりといった制約がある。

ライセンスのオンライン登録画面

搭載するアプリケーションは、Adobe Reader 7、Flash Player 7、RealPlayer 10、StarSuite 8(Basicでは90日間評価版)、スキャナソフトのEPSON Image Scan! for Linuxなど。このほかにFirefoxやThunderbird、GIMPなどLinuxでは一般的なアプリケーションが搭載されている。

基本的なアプリケーションはインストール済みだ

筆者としては、初めてLinuxを導入するユーザーにとっては、Turbolinux FUJI BasicよりもWindows互換ミドルウェアであるDavidを搭載するTurbolinux FUJIの方がWindowsからの移行が楽ではないかと思う。Davidを用いれば、Windows版のMS-OfficeをTurbolinux上で動作させることが可能となり、ExcelやWordといったOfficeファイルを扱うことができる。逆に既にLinuxに慣れているユーザーであればTurbolinux FUJI Basicから自由にアプリケーションを導入していけば良いだろう。Turbolinux FUJI Basicにも、「Turboアップデート」という形で簡単にダウンロード販売・アプリケーションを導入できる仕組みが搭載されている。このあたり、今後BTOの選択肢でTurbolinux FUJIを追加していただけると、筆者としては嬉しいのだが…。