携帯電話のハードウェア、ミドルウェア、コンテンツの開発支援を行っているソフィアシステムズ。そのグループ会社のソフィアモバイルが開発したW-SIM対応Windows CE端末「nani」が、ワイヤレスジャパン2007のソフィアグループブース内に参考出展された。

W-SIM対応の小型端末「nani」。本体上部を見ると、右側にワンセグ用のアンテナが、左側にはW-SIMのスロットが確認できる。このほか、miniUSB端子(USB OTG)、microSDカードスロットを持つ

「nani」はウィルコムの小型通信モジュール「W-SIM」に対応した多機能情報端末。ネットワーク型電子POP端末としてビジネス向けに開発が進められてきた製品に、ソフィアグループの技術を結集させ、さまざまな用途に利用可能な端末へ進化したとされる。

まず目を引くのが、800×480ドット表示の4.3インチワイド液晶。MPEG-1/2/4、WMV9、DivX、Xvid形式のビデオを再生可能なだけでなく、Windows Media DRM10もサポート。ワンセグチューナーも内蔵している。オーディオは、WAV、WMA、MP3、Ogg Vorbisが再生可能。まさにエンタテインメントを楽しむためのマシンとして十分活用できるのだ。もちろんスタイラスペンを使った簡単操作となっている。

通信では、W-SIM以外に、無線LAN(IEEE802.11b/g準拠)も利用可能。Office Viewer(Word、Excel、PowerPoint、PDF)、ブラウザ、メーラーを搭載するほか、リモートデスクトップ機能を利用してビジネスユースにも耐えられる。

同社では、全く新しいビジネスモデルに使用できるツールとして利用方法を提案。FeliCaリーダーをUSBなどで接続して店頭に設置すれば、商品のICタグに反応して商品説明を行うようなサービスも可能。データの書き換えも無線LAN経由で簡単にできるという。

140×80.5×17mm・約180gと薄型サイズのため、持ち運びにも便利。画面は家庭用テレビにも出力できる。

このように何にでも使える「nani」だが、発売時期と価格は未定だ。会場ではアンケートを実施していて、その中にはいくらなら購入するかの項目も含まれていた。同社ではこの結果を踏まえて価格を決定したいとのことだ。