ソフィアモバイルとソフィアシステムズは11日、OSにWindows Embedded CEを搭載したモバイル端末「nani」を共同で開発したと発表した。ワンセグチューナーや800×480ドットの4.3型ワイドVGA液晶などを搭載。無線LANとウィルコムのPHS通信モジュール「W-SIM」を用いた通信に対応している。

今回発表された「nani」は、無線LAN通信機能を内蔵しており、トリプレットゲートの無線LAN接続サービス「WirelessGateサービス」を利用した通信が行える。また、PHS通信モジュール「W-SIM」にも対応。PHS通信回線を用いた音声通信やパケット通信も可能である。そのほか、DRM(Digital Rights Management:デジタル著作権管理)機能を備えているため、DRM対応のコンテンツのダウンロード再生やストリーミング再生を行える。

両社では「nani」をモバイル端末としてだけでなく、ネットワーク型電子POP広告端末としての利用を目指し、ビジネス向け端末の新サービスを開発している。2008年にサービス開始を予定しており、今期中に1,000台、来期中に10,000台の出荷を目指すという。また両社のグループ会社であるソフィア総合研究所のコンテンツ配信技術を元に、MVNE(Mobile Virtual Network Enabler)のようなコンテンツの配信から視聴用専用端末のOEM供給まで、一貫したソリューションの提供および開発にも取り組んでいくという。

なお、「nani」は7月18~20日に東京ビッグサイトにて開催される「ワイヤレスジャパン2007」のソフィアモバイルのブースで展示される予定。

ソフィアシステムズではこれまで、W-SIM搭載モバイル端末の開発キットを発売してきた。また、ソフィア総合研究所と「nani」の無線LAN接続サービスを提供するトリプレットゲートとソフィア総合研究所は、今年2月に業務提携を行い、モバイル環境におけるブロードバンドインターネット接続のサービス提供を共同で開始すると発表している。