携帯電話事業者のSK Telecom(以下、SKT)は、携帯電話とインターネット電話(VoIP)間でテレビ電話ができるサービス「有無線映像通話」を開始した。

今回のサービスでSKTと提携しているのは、インターネット電話事業者のSK tellink、SK networksおよびTelefreeの3社だ。

携帯電話とインターネット電話という、異なる端末間でのテレビ電話は「IMS (IP Multimedia Subsystems)を通じて提供されることで可能となった」(SKT)という。

これによりSKTのCDMA2000 1x EV-DOもしくはHSDPA対応の携帯電話を持っている人と、上記3社のいずれかのサービスに加入している人の間で、携帯電話対PC(インターネット電話用ソフトウェア)/インターネット電話専用電話機でのテレビ電話が可能となる。

韓国ではインターネット電話に加入した場合、専用電話機もしくはソフトウェアによる通話が可能となり、070で始まる電話番号が割り当てられることとなっているのだ。

SK Telecomの携帯電話と、テレビ電話機能のあるインターネット電話との間で、映像を見ながらの通話が可能となった

有無線映像通話サービスの通話料金は、携帯電話からインターネット電話に発信した場合は30ウォン(約4円)/10秒、逆の場合は26~27ウォン(約3.5円)/10秒(インターネット電話提供企業により異なる)。

ところで韓国におけるインターネット電話事業者は、それほど多い方ではなく、「現在40あまりの事業者がサービスを行っており、加入者は全部で170万人程度」(SKT)という。そんなサービスとSKTが手を組んだのは、今後インターネット電話はもちろん、より多くの事業者との提携を目指し、あらゆる手段でSKTの携帯電話を利用できるような環境を整えるためだ。

インターネット電話に関しては、現在議論されている固定電話とのナンバーポータビリティが実現すれば利便性が増し、加入者増加に一役かうと予測されている。

そのためSKTでは今後、「SkypeやSamsung Netowrksなど、多様なインターネット電話事業者との強力を拡大する」と述べており、インスタントメッセージングサービスやWiBroなど、他のネットワークサービスとも連動することも示唆している。