新型コロナウイルスの感染拡大により、企業経営が困難にさらされ、時代の不確実性も増す中で、学生の就職活動にも大きな影響が生じています。そんな中、アナリティクス企業のSAS Institute Japan(以下、SAS)は、データ活用企業への就職を目指す学生のキャリア形成を支援するため、多彩なプログラムを提供しています。同社アカデミア推進室 アカデミック・プログラム・マネージャーの竹村尚大氏の話を交えながら、この取り組みを見ていきましょう。

アナリティクスとはさまざまな役割の集合体

SAS Institute Japan株式会社 アカデミア推進室 アカデミック・プログラム・マネージャー 竹村尚大氏

SAS Institute Japan株式会社 アカデミア推進室 アカデミック・プログラム・マネージャー 竹村尚大氏

コロナ禍で各企業が足踏みしているように見える現状ですが、不透明な時代だからこそDX(デジタルトランスフォーメーション)は重要性をいっそう増しており、その取り組みはパンデミックの中でも着実に進んでいます。DXの根本にあるのは、データ活用。となれば、多様なデータを企業活動の意思決定に活かすアナリティクス人材のニーズは、今後さらに高まっていくことは間違いありません。

「さまざまな企業・組織において、DX推進は待ったなしの状況です。コロナの影響で採用自体は厳しい状況となっていますが、データ活用を担う人材については採用を維持、もしくは拡大させている企業もあり、アナリティクス人材にとってむしろ大きなチャンスを迎えていると考えています」と竹村氏は指摘します。

アナリティクスとひと口にいっても、そのプロセスにはデータサイエンティスト、データアナリスト、データエンジニアをはじめ、多様な役割を持つ人材が関わっています。求められるスキルや知識も立場によって異なり、アナリティクス・リテラシー、ビジネス・アナリティクス、データ加工、統計解析、AI・機械学習などまさに千差万別。顧客に売上アップやコスト削減といったデータ活用の意義を説明する提案力、コンサルティング力、営業スキルが必要とされるポジションもあります。

  • アナリティクスのプロセスには多様な役割を持つ人材が関わっている

    アナリティクスのプロセスには多様な役割を持つ人材が関わっている

「アナリティクスは一人の人間によって成り立つものではなく、さまざまな役割を担う人がそれぞれ持っている知識や技術を有機的につなげることで実現するもの。当社においても役割が決まっており、個々の状況に適切に対応できるスキルが必要になります。アナリティクスのプロセスに応じたスキルはもちろん、金融業界向けソリューションなら金融工学、製造業向けであれば品質管理など、分析を手掛ける企業・業界に特化した知識も求められるでしょう。ですから仕事探しにおいても、自身が大学で学んできたことと、そこで得た強みを意識することが大切になります」と竹村氏は話します。

これからの就職に向けて重要になるキャリア形成の考え方

アナリティクスを目指す学生は、就職活動に向けてそれぞれの強みをベースとするキャリアを形成することが重要になってくると、SASでは考えています。キャリアというと、すでに社会に出た人の職歴のことと思われるかもしれません。しかしSASが本社を置くアメリカでは、学生時代の学びもその人のキャリアと捉えられます。

では、なぜキャリア形成が重要なのか。竹村氏は、日本とアメリカの就職事情の違いを前提としたうえで、次のように語ります。

「日本では、新卒学生については全体一括採用がまだまだ一般的で、スキル採用・ジョブ型雇用は進んでいません。一方、アメリカにはもともと日本のような新卒学生枠という形はなく、役割に応じて募集を行うので、学生が大学で何を学んだか、何を身につけたか、つまりキャリアに着目します。そのため、多くの企業がアカデミック分野を重視しているのです」

DXの要請に加えてコロナの影響もある中、日本でも企業が今後より優れた学生の採用に力を入れていくことは間違いありません。とりわけアナリティクス人材についてはかねがね人材不足が指摘されているため、採用プロセスも多様化していくことでしょう。SASには、そこに向かって学生のキャリア形成を支援し、日本の就職の現状に一石を投じたいとの思いがあると言います。

SASが提供するキャリア支援と、その目指すところ

SASではキャリア支援のため、「SAS Academic Specialization」というプログラムを展開しています。この取り組みでは、大学と連携し、人材市場で求められるSASソフトウェアのスキルについて大学と共同で認定しています。

「大学でSASのソフトウェアを利用した講義を6単位以上取得すると、要件を満たしたことを認定する認定証とデジタルバッジを発行します。これらを就職活動に活かすことができます。デジタルバッジには学生が認定を受けるまでの過程がメタデータとして含まれているので、雇用を考える企業にその学生のSASスキルを保証するものとして機能します。アメリカでは、LinkedInやFacebookといったSNSのプロフィールページにデジタルバッジを貼り付け、自身のスキルをアピールするということが一般的に行われています。日本でも外資系企業ではデジタルバッジ活用が進み始めているので、今後さらに広がっていくことを期待しています」と竹村氏は解説します。

  • SASによるデジタルバッジ

    SASによるデジタルバッジ

同プログラムは大学の卒業要件として必要な単位を取得しながら、そこで習得したSASスキルを大学とSASが共同認定するものであり、学生は大学外で何らかの講習を受ける必要がなく、大学にとっても講義の中で認定できることが大きなメリットとなります。

この共同認定プログラムは現時点で滋賀大学、帝京大学、東京理科大学、同志社大学で導入実績があり、SASとしては今後いっそうの拡大を目指しています。すでに認定を取得した卒業生が出ている大学では、SASスキルを活かして企業や自治体に就職し、活躍している事例も出ているとのことです。

また、SASは「SAS GLOBAL FORUM」「SAS FORUM JAPAN」「SASユーザー総会」などさまざまなイベント、コンテストも開催しており、学生が取り組んでいるデータ分析プロジェクトの発表の場を提供しています。

  • SASは学生向けにデータ分析プロジェクトのさまざまな発表の場を提供

    SASは学生向けにデータ分析プロジェクトのさまざまな発表の場を提供

「日本のアカデミアにおける学生発表の場としては学会発表などがありますが、分野が細分化された学術発表が中心となっています。アナリティクスのように分野横断的なものは、より広い人々の前でプレゼンテーションすることが大事ですので、こうした場を利用していただけたらと考えています」と竹村氏は言います。

こうしたキャリア支援と連携するものとして、アカデミアを重視するSASでは学生の教育支援・研究支援も展開しています。SAS社員による大学での講義、教育・学習目的でのSASソフトウェア無償提供、SASソフトウェアを扱うためのeラーニング、大学との共同研究などを実施。SASではこれらの取り組みにより、アナリティクスの全体像を学生に学んでほしいと考えています。

いま、劇的な変化の時期にあり、求職する学生は厳しい立場に立たされていますが、採用する側の企業も大きなチャレンジをしていかなければ、将来の会社を支える優秀な人材は確保できません。日本の採用の現状はまだまだスキルやロールにフォーカスしたものではないわけですが、今後を見据えて採用においてもチャレンジをすることで、よりポテンシャルの高い学生の確保につながる可能性があります。SASはそういった視点から、データサイエンスの面で学生・教育機関・企業を包括的に支援し、日本の人材採用の形を変えていきたいという思いも持っています。

ビジョンを明確に持ってファーストステップに臨む

最後に竹村氏は、アナリティクスを志してキャリア形成を目指す学生に向け、次のようなメッセージをくれました。

「当社COO(最高執行責任者)のオリバー・シャーペンバーガーは2018年のSAS FORUM JAPANで、『キャリアというものは変わるものです』と語っています。入社したときに形成していたキャリアのままで一生進むのではなく、学生のときに培ったスキルや知識を活かしながら、仕事を始めてからも勉強はずっと続けなければなりませんし、その過程でキャリアもどんどん変わっていきます。学生のみなさんには、そうしたネクストステップを頭の中で思い描きつつ、最初のステップとして、ぜひビジョンを明確に持っていただきたいと思います」

“ビジョンを明確に”と言われると、ハードルが高いように感じられるかもしれません。竹村氏は「アメリカではプランは変えてもいいという文化があり、キャリアチェンジも何度もします。一度決めたプランは、必ずしも頑なに固執しなければいけないわけではなく、柔軟に変えていい。そう考えることでハードルを下げつつ、まずはいま取り組みたいと考えるアナリティクスの世界で活躍するため、SASが提供するさまざまなプログラムを積極的に活用していただけたらと考えています」と続けます。

仕事を始めてからも勉強は続いていき、それに伴いキャリアのプランも変わっていくものです。アナリティクスの世界で活躍する人材のキャリアを積極的に支援していきたい、これがSASの願いなのです。

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