前回は、同じ戦闘空間に属する複数の機能を個別に、独立した形で開発・実装するのではなく、ひとつの統合化されたシステムとして開発・実装する話について説明した。その例として、航空機用の電子戦システムを取り上げた。

今回は、こうした「ひとつの統合化されたシステム」を実現するために何が必要か、という話を取り上げてみたい。→連載「軍事とIT」のこれまでの回はこちらを参照

全体最適には何が必要か?

「ひとつの統合化されたシステム」を実現しようとしたときに、ある種の部分最適化で「機能ごとに最高のモノを作って並べる」という考え方で進めても、おそらくはうまくいかない。当初から全体を俯瞰する形で、全体最適を考えなければならない。

すると、最初に「このシステムで実現したいことは何か」という全体コンセプトを明確に固める必要がある。その上で、個々の構成要素について、何を受け持たせるか、そこで実現すべき能力や具体的な数字として現れる仕様はどうするか、といったことを固めていく流れとなろう。

構成要素をつなぐインタフェース

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