この宇宙・航空ニュースのまとめ
- 火星衛星探査機「MMX」に搭載した8K・4Kカメラの撮影計画の見通しをNHKが公表
- JAXAとの共同開発による高精細カメラで、2031年度の地球帰還・サンプルリターンカプセル放出まで撮影予定
- 2台のカメラの主な仕様も明らかに、JPEG形式で連続撮影し映像化
まもなく10月20日に地球を旅立つ火星衛星探査機「MMX」(Martian Moons eXploration)。この探査機に搭載したスーパーハイビジョンカメラ(8K・4Kカメラ)の撮影計画の見通しを、NHK(日本放送協会)が発表した。打ち上げ後、火星圏への往路を飛行する間に最初の8K/4K画像を撮影する予定で、その後は火星や着陸目標の衛星・フォボス、さらには火星圏離脱から地球到着、カプセル放出の様子まで、さまざまなミッションを捉えることにしている。
MMXは、火星の衛星「フォボス」、「ダイモス」の起源や、火星圏がどのように形成・進化してきたのかを明らかにするミッション。科学観測に加え、実際にフォボスへ探査機を着陸させ、表面の物質を採取して地球へ持ち帰るサンプルリターンに挑む計画だ。2026年10月20日に種子島宇宙センターからH3ロケット10号機で打ち上げられ、火星圏への到着は2027年度から2030年度となる予定。地球への帰還は2031年度となる見通し。
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この探査機には、NHKと宇宙航空研究開発機構(JAXA)が共同開発した8Kカメラと4Kカメラを各1台搭載しており、火星圏に向かう探査機からの眺めや、火星への接近、フォボスへの降下・着陸など、MMXが挑むミッションを高精細な画像で記録。探査機から取得した画像を映像化し、放送などを通じて広く伝えることをめざしている。
打ち上げ後の撮影計画は以下のとおり。
打上げ後の撮影計画
- 2026年度-2027年度(予定):【火星圏への往路】宇宙空間から星空など、最初の8K/4K画像を撮影予定。
- 2027年度-2030年度(予定):【火星圏到着】火星およびフォボス・ダイモスの詳細観測にあわせて、フォボスへの着陸・地表・上昇を撮影予定。
- 2030年度(予定):【火星圏離脱】探査モジュールの切り離しや、去り行く火星などを撮影予定。
- 2031年度(予定)【地球への復路】徐々に近づく地球や、サンプルを収めたカプセルの放出を撮影予定。
MMXのスーパーハイビジョンカメラは前述の通り2台あり、ひとつは探査機の進行方向を撮影する8Kカメラ(画素数:7,680×4,320画素)で、探査機の下部方面に向けて装着している。もうひとつは側面方向を撮影する4Kカメラ(同3,840×2,160画素)で、探査機の側面に載せてある。いずれもロケット打ち上げ時の振動・衝撃や、宇宙空間での過酷な環境に耐える設計で、JAXAの規定に基づく耐環境試験もクリアしたという。
仕様としては、10秒間隔でJPEG画像データを撮影でき、画像データサイズのめやすとして8Kカメラは9MB/枚、4Kカメラが4MB/秒。8Kカメラは火星やその衛星の高精細撮影とフォボスへの着陸時の撮影、4Kカメラはフォボスへの着陸と着陸後の表面撮影などを主な目標としている。
NHKとJAXAは、「火星と火星衛星を間近から8K・4Kで記録し、実際の飛行データなどと組み合わせて、MMXの探査の姿を臨場感のある映像として伝えることをめざす」としている。


