この半導体ニュースのまとめ
・2026年第2四半期のFoundry 2.0市場は前年同期比25%増の966億ドルに拡大
・TSMCが市場全体の約42%を占め、SMICなど中国ファウンドリも高い成長を記録
・先端パッケージングやテストの需要拡大を受け、OSATの役割が高まる
Counterpoint Researchによると、従来のファウンドリに非メモリIDM、OSAT、フォトマスクサプライヤを加えた「Foundry 2.0」の市場規模は、2026年第2四半期に前年同期比25%増、前四半期比11%増の966億ドルとなった。
AI需要の恩恵が半導体バリューチェーン全体へ広がり、専業ファウンドリ、非メモリIDM、OSATはいずれも2桁成長を記録した。一方、AIプロセッサの大型化や複雑化に伴い、先端パッケージングが供給上の制約になっているという。
Foundry 2.0市場の約42%を占めたTSMC
専業ファウンドリ全体の売上高は前年同期比29%増の549億ドルとなり、このうちTSMCが同34%増の402億ドルを占めた。Foundry 2.0市場全体に占める同社の割合は約42%に達した。
Counterpointは、TSMCの先端パッケージング技術「CoWoS」の需給ギャップが2026年時点で約20%残ると推測している。ただし、生産能力が月産18万5000枚まで拡大することで、2027年には約10%まで縮小するとみている。
TSMCを除く専業ファウンドリの売上高も前年同期比18%増となった。中国市場のAI半導体需要などを背景に、SMICは同36%増、Hua Hong Semiconductorは同17%増、Nexchipは同21%増と高い伸びを示した。
AI需要が非メモリIDMとOSATにも波及
非メモリIDMの売上高は前年同期比19%増となり、Intel Foundryが同31%増で最も高い成長を記録した。AIデータセンターにおけるラック当たりの電力密度上昇や、高電圧の電力供給アーキテクチャへの移行が、電源関連半導体などの需要を押し上げている。
OSAT市場の売上高は同22%増の126億ドルとなった。AIプロセッサ向けの先端パッケージング、ウェハプロービング、テスト需要が成長をけん引し、ASEは同24%増、Amkor Technologyは同26%増を記録した。パッケージングの供給が逼迫する中、OSATが戦略的なセカンドソースとして担う役割も高まっている。
AI半導体では最終テストやバーンインテストの重要性も増している。製品のアーキテクチャによって必要なテスト工程が異なるため、設備能力だけでなく、歩留まりの安定性や工程を製品ごとに最適化する能力もOSATの競争力を左右する。
後工程の供給能力が今後の競争力を左右
AI需要はGPUだけでなく、カスタムASIC、サーバCPU、電源関連半導体へ広がっており、Foundry 2.0市場は2026年下期も前年同期比2桁成長が見込まれている。
一方、CoWoSや基板の供給不足、ウェハおよびパッケージングコストの上昇、コンシューマ需要の低迷、通商政策の不透明感がリスクとなる。特に、パッケージングとテストの能力を大規模かつ安定的に提供できるかが、AI関連投資の取り込みを左右するとみられる。
Counterpointは、今後5年間で先端パッケージングによって演算処理とメモリを統合したGPUおよびAI ASICの出荷数量が1億3000万個を超え、約2兆ドルの売り上げを生み出すと予測する。今後はプロセスの微細化だけでなく、ベースダイ、ブリッジ、基板を含むパッケージング技術と生産能力の確保が、ファウンドリやOSAT各社の競争力を左右することとなりそうだ。
