AI半導体需要で売り上げ、営業利益ともに大幅増の見通し
Samsung Electronicsが4月7日、2026年第1四半期(1~3月期)の半導体、ディスプレイ、スマートフォン、テレビなど全事業を含む業績見通しを発表した。
それによると、連結売上高は約133兆ウォン、連結営業利益は約57兆2000億ウォンとなる見通しだという。韓国の開示規制では、利益予測を範囲で示すことは認められていないため、これらの数値は予測範囲の中央値で、レンジとしては、売上高は132兆~134兆ウォン、営業利益は57.1兆~57.3兆ウォンという範囲としている。
中でも営業利益は前年同期比8.55倍増としており、市場予想の40兆ウォンはもちろん、同社の昨年の年間営業利益である43兆6000億ウォンを期初の3か月業績で上回ることになる。韓国企業史上最大の四半期利益を記録したことになるという。
この躍進の背景には、グローバルで進むAI需要の増加と潮流に乗る形で半導体メモリ事業が好調に推移していることが挙げられる。HBMの中でも先端品であり、競合のSK hynixと比べても微細なプロセスノードでの量産に成功したHBM4のほか、1世代前のHBM3Eや従来型DRAMの最新規格であるDDR5製品なども増益に寄与した模様で、韓国証券業界では、同四半期の営業利益見通しのうち9割以上となる50兆ウォン超を半導体事業が生み出したと推定している。
売上高も前年同期比68.1%増と大きく伸びており、営業利益率も43.0%となり、2025年の年間営業利益率(13.1%)の3倍以上に急上昇している。世界の大手IT企業の直前の四半期営業利益と比べてもApple、NVDIA、Microsoftに次ぐ4位の水準に当たり、ファウンドリで競合するTSMCのウォン換算額である26兆6000億ウォンよりも高い値となる。データセンター投資が続く中、AI半導体の需要は当面の間、堅調に推移するとの見方が優勢であることから、Samsungの今後の見通しは明るいと見る市場関係者は多い。
中国西安工場のNANDプロセス高度化に向けて中古装置123台を売却へ
韓国メディアによると、SamsungはNANDを製造している中国西安工場の中古装置86台に加え、韓国工場からの37台(合計123台)を売却する公開入札を同社子会社のSamsung C&T(サムスン物産)を通して開始した模様である。
韓国半導体業界関係者によると、今回の装置売却の背景には、西安工場のNANDプロセス高度化の一環だと見られるという。西安工場はSamsung全体のNAND生産能力の約40%を担当する戦略拠点で、米中半導体摩擦の中でもサプライチェーンの安定性を維持している。
Samsungは、西安工場で128層 NAND(V6)の生産から現在は236層NAND(V8)の量産へと移行させており、2026年には286層NAND(V9)を導入し、将来は400層以上の超高層化を推進する計画である。こうした動きは、中国のNANDメーカーであるYMTCが中国内における低層NAND市場でシェアを拡大する中にあって、技術障壁が高い200層以上のプレミアム市場での技術優位性を確実に高めるためだと韓国の半導体関係者は見ているという。