2026年第1四半期は3か月連続で好調を維持

TSMCが4月10日、2026年3月の月次売上高(速報値)を発表した。それによると連結ベースの売上高は前月比30.7%増、前年同月比45.2%増の約4151億9000万NTドルとなったという。AI半導体を中心とする先端プロセスに対する需要の高止まりが業績を押し上げているものと思われる。

2026年1月~3月の数値が出揃ったことを踏まえた2026年第1四半期の連結売上高は前年同期比35.1%増、前四半期比で見ても8.4%増の約1兆1341億NTドルと、やはり高い成長率を維持している。

  • TSMCの2026年3月売上高(速報値)と第1四半期売上高(速報値)の概要

    TSMCの2026年3月売上高(速報値)と第1四半期売上高(速報値)の概要 (出所:TSMC)

AIを中心とする先端プロセス需要がけん引

TSMCはこれまでも、生成AIやデータセンター向けプロセッサを中心とした先端ロジックプロセスの需要が高水準で推移していることを繰り返し示してきたが、今回発表された月次データを見ても、その流れが2026年に入っても継続していることを裏付ける内容と言える。

TSMCは毎月の売上高を速報値として開示しており、これは半導体業界全体の景況感を測る先行指標の1つとしても注目されているが、具体的なプロセス別や国・地域別顧客に対する売上高などについては4月16日に開催される決算発表会にて示されることになる。

先端プロセス需要の高止まりはいつまで続くのか

とはいえ、年々、先端プロセスの売上高比率は高まりを見せており、直近の2025年第4四半期では全売上高に占める3nmの割合が28%、5nmが35%、7nmが14%と先端プロセス領域だけで全体の77%を占めるまでに到達。同年第3四半期の74%からさらに比率を高めていることを考えると、2026年第1四半期は80%前後にまで高まるのではないかと予想される。

先端プロセスの需要の中心はAI関連の半導体である。AIアクセラレータやカスタムASICなどでは、プロセス微細化による高性能化と電力効率の改善が不可欠であり、先端プロセスを安定的に生産できるTSMCへの依存度は高いと言え、2nmプロセスの量産を控える2026年は少なくとも同社がAIインフラを支える中核に位置し続けるものと思われる。すでに2025年第4四半期の決算発表時点で2026年の設備投資費用を520億~560億ドルと、前年比で最大37%増とすることを示しているが、2030年に向けてさらに伸ばしていくという姿勢も見せており、AIを中心とする先端プロセスに対する需要はしばらくは続くものと見られる。