AIデータセンターの処理能力向上と消費電力低減を両立しようと、薄膜ニオブ酸リチウム(TFLN)を使ったプラットフォームを構築する動きが活発化している。
TFLNベースのフォトニック集積回路(PIC)を推進する米ハイパーライトと台湾ユナイテッド・マイクロエレクトロニクス(UMC)が連携し、光通信用半導体の量産を進めることにした。
また、国内で真空装置を手がけるアルバックは、オーストリアの研究開発機関と連携してTFLNデバイス技術を開発している。
マサチューセッツ州ケンブリッジに本拠を構えるハイパーライトと、新竹サイエンスパークに本社を置くUMCは3月12日、AIデータセンター向けにTFLN光通信デバイスを量産する戦略提携を発表した。ハイパーライトはTFLN光通信チップレットを開発しており、データセンター向けに消費電力を20Wに抑えた1.6テラビット/秒(Tbps)という高速トランシーバーの実証に成功した。シリコンに代わるとされるTFLNは、将来の400ギガビット/秒(Gbps)レーン光システムに重要なものとしている。
こうした光デバイスを量産するために、UMCと、UMC子会社のウェーブテック、それにEMS(電子機器受託生産サービス会社)大手の米ジェイビルが協業する。レーザー数の削減など光系構成の複雑性を抑えつつ、低消費電力化が可能なのがTFLNの特徴だ。UMCの口径150mmおよび200mmの生産能力をつかい、ハイパーAIデータセンター向けに量産する。
一方、アルバックとシリコン・オーストリア・ラボ(SAL:Silicon Austria Labs)は2024年、次世代光デバイスの開発に向けてTFLN量産技術で連携すると発表している。広帯域かつ低損失、高い電力効率をもつTFLNは次世代通信に最適とされる。SALはアルバックのプラズマエッチング装置を導入し、口径200mm基板による製造プロセスの確率をめざす。

