日本のフラッシュメモリ市場規模は2034年に58億ドルに
マーケットリサーチセンター(MRC)の調査レポート「フラッシュメモリの日本市場(2026年~2034年)」によると、2025年の日本のフラッシュメモリ市場規模は45億8080万ドルとなったほか、2026年から2034年にかけて年平均成長率(CAGR)2.66%で成長し、2034年には58億160万ドルに達すると予測されるという。
主なけん引役としては、企業および政府機関におけるクラウドサービスとビッグデータ分析の需要増加であり、IoTとAIアプリケーションの開発が、より信頼性が高くスケーラブルなデータ処理およびストレージ施設に対するニーズを推進する形となっているとする。また、政府のデジタル化とグリーントランスフォーメーション(GX)の推進、BCPの強化なども、厳格な規制遵守に対する要求とデータ主権に対する要件なども含めてけん引役になるとの見方を示している。
キオクシアが低容量製品の販売を終了か? 台湾メディア報道
大手メモリサプライヤ各社が生産リソースをAI分野を軸に据える動きを見せているが、キオクシアもその流れに乗ろうとする動きを見せていると台湾メディアの科技新報が報じている。
それによると、キオクシアの中国法人であるキオクシア中国社が中国の顧客に向けてSLCやMLCベースのTSOPパッケージ製品をEOL(End of Life)とし、最終出荷を2027年3月に予定しているとする通達を3月16日付で行ったという。通知の中で、TSOP製品の主な供給停止理由としてデバイス製造に対するウェハ供給の制約や市場の需要変化などが挙げられているという。
最終出荷に向けた顧客からの最終調達予測締め切りを2026年5月30日、最終注文の締め切りを2026年9月15日、最終出荷を2027年3月15日と通達では記されており、32~15㎚プロセスベースの1~64GビットのTSOPパッケージ品が対象だという。
市場の主流となっているTLCやQLCと比べてMLCやSLCは単位コストが低く、サプライヤの規模拡大による効率化や資本最適化戦略との整合性が低いことが背景にあると台湾メディアでは指摘している。
同様の動きを他のサプライヤも見せており、例えばSamsung Electronicsは2月下旬に華城第12ラインでの2D NAND生産を早ければ3月にも停止し、供給が不足している1c DRAMファブへと転換する方針を出している。
SLC/MLCの市場規模は今後、縮小していく見通しだが、一部の産業・車載用途などからの高信頼性、書き込み耐久性、長期供給体制といったニーズから成長はしないものの安定した需要が見込まれており、供給減に伴う価格上昇が続くが、一部のアプリケーションでは高性能TLCへの代替が始まっており、台Macronix Internationalなどの一部のサプライヤによる寡占化が進む見込みだという。
なお、TrendForceによると、世界のMLC NAND生産能力は2026年に前年比41.7%減となることが予想されるが、2025年第1四半期末以降、供給の急激な減少と生産能力の減少に伴い、MLC NANDの在庫確保と受注確定に奔走する動きが活発化しており、それが現在の価格上昇の一因になっているという。