Intelマレーシアの新工場が年内にも稼働へ
Intelは、2024年にマレーシア・ペナンの後工程工場隣接地に建設した先端パッケージング向け工場の操業開始を延期していたが、この新工場について、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相が、「2026年後半にも稼働を開始する見込みである」と述べたと現地メディア「The EDGE Malaysia」が3月17日付けで報じている。
それによるとアンワル首相は自身のSNSに、「Intelの最高経営責任者であるリップ・ブー・タン氏ら同社の経営陣から、マレーシアにおけるIntelの投資拡大に関する最新の動向について説明を受けた」と投稿。Intel Foundryのエグゼクティブ・バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるナガ・チャンドラセカラン氏が、新工場の第一段階を開始する計画などを報告したという。
Semalam, saya telah menerima penerangan daripada Ketua Pegawai Eksekutif Intel Corporation, Lip-Bu Tan, dan pasukan beliau tentang perkembangan terkini peluasan pelaburan Intel di Malaysia.
— Anwar Ibrahim (@anwaribrahim) March 17, 2026
Perbincangan tertumpu kepada usaha-usaha menyokong pembangunan kompleks pembungkusan… pic.twitter.com/52UMh6S9Yk
この報告を受ける形でアンワル首相は、先端パッケージング工場の稼動は、マレーシアの半導体バリューチェーン全体にわたる地元人材の継続的なトレーニングとスキルアップにつながり、高付加価値雇用の創出という政府の取り組みにおいても重要な意味を持つと説明している。
Intelは2021年、アンワル首相に70億ドル規模の投資を約束する形でマレーシア・ペナン州での新拠点建設を開始。その後、Intelの業績悪化に伴うコスト削減の一環として、2024年からの操業開始を延期する決定を経て現在まで稼働が見送られてきた経緯がある。しかし、その後の2025年12月には追加で8億6000万リンギット(約320億円)の追加投資を行う計画が明らかになるなど、稼働に向けた準備が進められていた。
先端パッケージングへの投資を加速するIntel
Intelは、独自の先端パッケージング技術である「EMIB(Embedded Multi-die Interconnect Bridge)」と「Foveros」を米オレゴン州の拠点で研究・開発し、ニューメキシコ工場をマザー工場、マレーシアを量産工場と位置付けて顧客ニーズへの迅速な対応を図るとしているほか、EMIBの一部については、韓国のAmkor仁川松島K5工場にも生産委託を行っている。
EMIBは、高価なシリコンインターポーザーではなく、シリコンブリッジを基板に直接埋め込むことで、より安価かつ効率的に複数のダイを接続する2.5Dパッケージング技術。一方のFoverosは、各種チップレットを縦方向に積層する3Dパッケージング技術で、Intel Foundryでは先端パッケージングだけの生産も受託するとしている。
サプライチェーンの投資も活発化
Intelを大口顧客とするパッケージング基板メーカーのイビデンは2026年2月、2026年度から2028年度までの3年間で約5000億円の設備投資を行う計画を発表した。IntelおよびNVIDIAから、それぞれ前受け金の形で2200億円、2800億円を受け取り、それを設備購入費に充てるという。Intelの先端パッケージングに関する業界からの注目度は高く、Intelとしてもそうした期待を背景にマレーシアを先端パッケージング組み立て・検査業務の中核拠点にしたいという思惑があり、稼働開始に向けてサプライヤを含めて動きが活発化してきている模様である。

