TrendForceによると、AIの活用が学習から推論へと拡大していることから、CSP(Cloud Service Provider)各社は、データセンターの構築をAIサーバだけでなく汎用サーバにも拡大させているという。
この変化がメモリの調達を従来のHBM3eやLPDDR5X、大容量RDIMMから、さまざまな容量のRDIMMへと拡大した結果、従来型DRAMの契約価格が急騰し、DRAM市場(売上高)は2025年第4四半期に前四半期比29.4%増の535億8000万ドルに達したとする。TrendForceによれば同四半期の契約価格は従来型DRAMで前四半期比で45~50%上昇、HBMを含めた場合で同50~55%上昇としている。
Samsungがシェアトップを奪還
DRAMサプライヤ各社の同四半期売上高を見ると、Samsung Electronicsが平均販売価格(ASP)を約40%上昇させたほか、HBMの売り上げを伸ばした結果、同43%増の193億ドルとなり、シェアも36%とトップの座をSK hynixから奪還した。
Samsungと激しいトップシェア争いをするSK hynixもASPを20%台半ばレベルで上昇させたものの、売上高は同25.2%増の172億2000万ドルに留まりシェアは2位となった。
3位はMicron Technologyで売上高は同12.4%増の119億8000万ドル。ASPは約17%上昇したが、ビット出荷量は約4%減となったが、その理由として、大手3社の中でも早期に契約価格を完了したため、提供価格が比較的低めとなったことが挙げられるという。
このほか、台湾の中小サプライヤも同四半期は高い成長率を達成しており、例えばNanya(南亜科技)は、ビット出荷量の10%台前半の伸びに加え、ASPも30%上昇した結果、売上高は同54.7%増の9億7000万ドル、営業利益率も前四半期の6%から39%へと上昇したほか、Winbond Electronicsもビット出荷量の1桁前半の成長に加え、ASPの30%台半ばの上昇により、売上高は同33.7%増の2億9700万ドルとした。このほか、ファウンドリであるPSMC(Powerchip Semiconductor Manufacturing、力晶積成電子)のDRAM売上高(ファウンドリサービスを除く)は同0.6%増の3300万ドルで、ファウンドリ関連のDRAM売上高を含めると、全体で同5%増となったという。TrendForceによると、PSMCはMicronとのプロセス技術に関するライセンス契約を締結したことを踏まえ、DRAM生産能力の拡大を加速させていくのではないかと予想されるという。
2026年第1四半期もDRAM契約価格は上昇の見通し
なお、2026年第1四半期については、消費者需要の季節的な低迷によりビット出荷量の伸びが抑制されるため、成長率が鈍化する可能性があるとしつつも、CSPが供給確保を優先し、調達価格の上昇にも柔軟に対応していく姿勢を見せているため、他のアプリケーションセグメントも容量確保のために追随することが求められる結果、契約価格はさらに上昇する可能性があるとしている。具体的には、従来型DRAMで同90~95%上昇、従来型DRAM+ HBMで見た場合でも同80~85%上昇と予想されるとしている。
