ホンダが米AI半導体スタートアップに出資

本田技研工業(ホンダ)は2月4日、ソフトウェアデファインドビークル(SDV)向け高性能SoCの開発に向け、米国ファブレス半導体メーカーで、自動運転など向けAIの演算性能向上と省電力化を両立する独自技術と実績を持つスタートアップ「Mythic」への出資を行うこと、ならびにホンダの研究開発子会社である本田技術研究所が共同で車載向けSoCの開発を行うことを発表した。

自動車のインテリジェント化に向けたSDVの取り組みにおいて、さまざまなデータを高速に処理することが可能な高性能なSoCを開発することが求められており、ホンダでも現在、プロセッサとメモリ間で演算とデータの転送を繰り返すデジタル演算方式の研究開発を進めている。しかし、将来のAI技術の高度化により、演算性能の向上を実現は必須ながら、それに併せて消費電力も向上させることは自動車という搭載できるバッテリーに限界がある状況ではいかず、技術革新の重要度が増しつつある。

アナログAI技術で高性能化と低消費電力の両立を目指す

低消費電力ながら高い演算性能を実現できる手法としてホンダでは人間の脳の仕組みに着想を得たニューロモルフィックSoCに注目しており、Mythicはアナログ演算ベースの半導体技術に強みを持ち、ニューロモルフィックSoCの開発に関しても、独自のアナログCiM(コンピューティング・イン・メモリ)技術に加えて、SDK(ソフトウェア・デベロップメント・キット)などのソフトウェア実装技術も有していることから、今後の技術環境や社会の変化に柔軟に対応することも鑑み、今回、出資を決定したとする。

また、本田技術研究所が独自のAIモデル設計や電子制御ユニットの研究開発で培ってきた知見や技術を生かすことを目的に、SoCを構成するAI演算機能にMythicの技術を組み込むことで、さらなる演算性能の向上、消費電力の低減を目指した次世代SDV向けSoCの研究開発を共同で進めていくともしている。