SK hynixが2025年第4四半期および2025年通期の決算を発表した。それによると、同四半期の売上高は前四半期比34%増、前年同期比66%増の32兆8267億ウォン、営業利益は前四半期比68%増、前年同期比2.4倍の19兆1696億ウォン、営業利益率は58%で、3指標ともに過去最高を更新したという。
また、2025年通期の売上高は前年比46.8%増の97兆1467億ウォン、営業利益は同約2倍の47兆2063億ウォンで、こちらも過去最高を更新したという。
部門別概況としては、DRAM事業はHBMの売上高が前年比2倍以上の伸びを達成したほか、従来型DRAMも第6世代10nmプロセス(1c-nm)の本格量産の開始ならびに32Gビット第5世代10nmプロセス(1b-nm)ベースの256GB DDR5 RDIMMサーバモジュールを開発したとする。
一方のNAND事業も、上半期に321層QLC製品の開発を完了、下半期のeSSDを中心とした顧客需要への対応推進と併せて、過去最高の年間売上高を達成したとする。
同社は、AI市場の拡大に伴い、全体的なメモリの需要増加が続くと見ており、品質、技術力、量産能力の強化をさらに図っていく方針で、特に次世代HBMの大量生産を推進していくとするほか、差別化要因として期待される「カスタムHBM」の顧客およびパートナーとの連携強化による最適化製品の供給を目指すともしている。
このほか、従来型DRAMの1c-nmプロセスへの移行を加速し、AIメモリ製品ポートフォリオをSOCAMM2やGDDR7などにも拡大する予定のほか、NANDは321層技術への移行による競争力向上とともに、SolidigmのQLC eSSDを活用したAIデータセンターニーズへの対応を進めるとしている。
なお、SK hynixは拡大する需要への対応に向けて、韓国中部の清州(チョンジュ)のM15Xファブの生産能力を早期に最大化する計画とするほか、ソウル近郊の龍仁(ヨンイン)半導体クラスタに最初のファブを建設することで、中長期的な安定した生産能力を確保する意向。清州と米国インディアナ州における先端パッケージング工場の建設も順調に進んでいるとのことで、これにより前工程から後工程まで一貫したグローバル製造体制を確立することが可能になるとしている。
Solidigmを再編、米国にAIソリューション専門企業設立へ
SK hynixは1月29日、新たなAI成長エンジンの発掘を目的に米国にAIソリューション企業(仮称:AI Company、AI Co.)を設立すると発表した。同社はAI特化の事業会社としてSK hynixのAI戦略をけん引する役割を担うほか、エンタープライズSSD製造子会社Solidigmの再編も含むとのことで、Solidigmブランド維持のため、事業をSolidigm Inc.という新子会社に移管するともしている。
世界の大手テクノロジー企業はAIの競争優位性確保のために、高性能メモリによるAIデータソリューションの性能ボトルネック克服が必要としており、新会社はそうしたニーズに応えることを目的に設立され、米国の革新的企業への投資を通じた連携により、SKグループとのシナジー効果の創出を目指したいとしている。
なお、SK hynixはAI Co.に100億ドルを出資し、その資金をAI Co.がキャピタルコール方式で運用する予定だという。また、AI Co.の正式社名は、2026年後半に発表される予定だという。
