量子コンピュータのチップからシステムまで一貫製造メーカーが誕生
イオントラップ方式の量子コンピュータを手掛ける米IonQは1月26日(米国時間)、米国の半導体ファウンドリSkyWater Technologiesを1株あたり35ドル、総額18億ドルで買収することを発表した。
買収方法は現金と株式交換の組み合わせを予定しており、SkyWaterの株主は、取引完了時点で保有する同社株式1株につき、現金15ドルとIonQ普通株式20ドルを受け取ることとなる。
今回の買収についてIonQの会長兼最高経営責任者であるNiccolo de Masi氏は、「米国内で完全にスケーラブルなサプライチェーンを確保することができる。米国を拠点とする安全な設計、パッケージング、チップ製造により、IonQは量子コンピューティング、量子ネットワーク、量子セキュリティ、量子センシングアプリケーション全体にわたる垂直統合の恩恵を受けることができるようになる」と米国内だけで量子コンピュータ向けデバイスの設計から製造、システム構築まで一貫して1社でできる垂直統合量子プラットフォーム企業が誕生することになると説明。これにより、米国がミッションクリティカルなアプリケーションに量子技術を展開する能力を加速できるようになることを強調している。
買収後もSkyWaterはファウンドリ子会社として存続
買収後はSkyWaterの名称のままIonQのファウンドリ子会社として存続する。IonQではSkyWaterの買収により、SkyWaterの顧客に、従来のファウンドリサービスに加えて、IonQの量子センサおよび量子ネットワークソリューションが提供されるようになるとするほか、IonQの量子コンピュータの製造スケジュールの加速が期待できるとしており、20万量子ビットQPUの機能テストを2028年に前倒しし、8000を超える超高忠実度論理量子ビットを実現できるとの予想を示している。
なお、今回の取り引きについて両社の取締役会は満場一致で承認済みとしており、SkyWaterの株主による承認、必要な規制当局の承認の取得、およびその他の慣例的な完了条件の充足を条件として、2026年第2四半期または第3四半期に完了する予定としている。