東北大学は、これまでにない6兆画素/秒という読み出し速度のバースト型CMOSイメージセンサー(CIS)を開発し、実用化に成功したと発表。島津製作所の高速度ビデオカメラシステム「HyperVision HPV-X3」として商品化されており、幅広い分野の研究開発現場において、さまざまな高速現象を解き明かすための基盤技術となることが期待されるとしている。

  • 今回開発したCMOSイメージセンサーのチップ写真

    今回開発したCMOSイメージセンサーのチップ写真

この研究成果は、東北大学未来科学技術共同研究センター 黒田理人教授らの研究チームによるもの。開発技術の詳細は、米国サンフランシスコで開催された国際会議「IEDM2025」(International Electron Devices Meeting)において12月10日に発表されている。

超高速イメージング技術は、衝撃波、絶縁破壊、プラズマといった極めて高速な現象を解明するために不可欠であり、イメージセンサのさらなる性能向上が期待されている。

研究チームは今回、6兆画素/秒の読み出し速度を有するグローバルシャッター方式のバースト型CISを開発。このセンサーは、2,000万コマ/秒のフレームレート、30万画素、256コマ連続記録に加え、寄生光感度の−170dBへの抑制も同時に実現したことが特徴だ。

バースト型CISとは、イメージセンサーに記録枚数分のメモリを内蔵させ、さらに画素とメモリを配線で接続し、画素からメモリへ映像信号を完全パラレル転送する方式を採用したもののこと。

寄生光感度とは、迷光の照射や光発生電荷の拡散により、保持容量に現れる偽信号の感度のことを指す。今回、寄生光感度を−170dBに抑制することで、ゴーストの生じない高品質な画像を撮影可能にしたとしている。