TrendForceが、2025年に技術革新、ビジネス展開、市場への影響において卓越した業績を示した優秀な企業10社を「TechFuture Awards 2025」として発表した。

受賞企業の本社所在地を国・地域別で見ると中国5社、米国2社、日台韓が各1社となっており、日本からはキオクシアが受賞したほか、協業するSandiskも表彰された。

各社の受賞理由

キオクシアは「年間ストレージイノベーション優秀賞」を受賞した。AIトレーニングにおけるペタバイト規模のデータストレージと高スループットに応えるべくチップ製造技術と先進的なパッケージング/スタッキング技術の革新を推進したことが受賞理由として挙げられている。

  • キオクシアの受賞風景

    キオクシアの受賞風景 (出所:TrendForce)

また、キオクシアとのNANDの製造パートナーであるSandiskは「NANDフラッシュ技術革新賞」を受賞した。最先端のBiCSテクノロジーとCBA(Chip-Bonded-Array)ウェハ接合プロセスに基づく独自のスタッキングアーキテクチャにより、ダイの反りを低減し、既存のNANDの性能限界を打ち破ることに成功。1パッケージあたり16ダイを高効率にスタッキングすることを可能としたとする。また、SK hynixと提携して新たなオープンスタンダードを策定し、技術諮問委員会を設立するなどの動きも見せており、NANDの技術革新に向けたリーダーシップを発揮したことが挙げられている。

  • Sandiskの受賞風景

    Sandiskの受賞風景 (出所:TrendForce)

残りの8社の社名と受賞名は以下の通り

  • TSMC:「AIチップの前・後工程の統合製造優秀賞」
  • Samsung Electronics:「高性能ストレージリーダーシップ賞
  • Solidigm:「液体冷却ストレージパイオニア賞」
  • YMTC:「NANDフラッシュ信頼性におけるブレークスルー賞」
  • Huawei:「AIサーバー貢献優秀賞」
  • Innoscience:「中国パワー半導体パイオニア賞」
  • TrinaStorage:「AIDCグリーンエネルギーコーナーストーン賞」
  • Paxini:「AIロボティクスにおける主要技術賞」

TSMCはCoWoSを中心とした前工程と後工程の統合型半導体製造に対する取り組みを、Samsungは継続的な技術革新とグローバルな製造拠点を活用した高性能・大容量メモリのイノベーションに基づく取り組みを、Solidigmは世界初となるチップ直結型コールドプレート液体冷却(DLC)に対応したエンタープライズSSDの提供開始をそれぞれの受賞理由としている。

残り5社の中国勢については、YMTCは次世代のXtacking 4.0による優れたエネルギー効率とQLCの信頼性と耐久性の向上の実現を、HuaweiはAscend 910B/910CのAI性能と、Kunpengの効率的なメモリスケジューリング、将来のAscend 950シリーズによるAIインフラの進化を、Innoscienceは、幅広い分野でGaNパワー半導体が採用されたことを受賞理由としている。また、TrinaStorage(天合储能)は、「発電・送電網・負荷・蓄電・コンピューティング」の5次元連携モデルに基づいたゼロカーボン・データセンター「三江源グリーンエネルギー・スマートコンピューティング実証マイクログリッド」の構築を、Paxini(帕西尼)は、15種類の多次元センシングモダリティ、独自のバイオニックハンド、VTLA(垂直多関節ロボット)による身体知能モデルを開発したことを受賞理由としている。