Marvellがデータセンター向け光インターコネクト事業を強化
Marvell Technologyは12月2日、シリコンフォトニクスを活用した光インターコネクトソリューションを手掛けるCelestial AIを約32億5000万ドルで買収する計画を発表した。
AIの性能向上を背景に、データセンターにおけるGPUをはじめとするAI半導体の活用の仕方は、従来のサーバ単位から、ラック単位、そして複数のラックを光ファイバーで接続したマルチラック構成へと肥大化しており、それぞれのラック/サーバが有機的に結合して、高い性能を発揮する形へと進化しつつある。この際、各ラックを効率よく接続することが求められ、NVIDIAやAMDをはじめとするAI半導体ベンダも、スケーラブルな通信ソリューションに注力しつつある。
このようなマルチラックスケールアップファブリックにおける電力、帯域幅、レイテンシ、接続距離などを考慮した場合、インターコネクトには光接続を選択する必要があり、Marvellでも今回のCelestial AIの買収により、こうした光インターコネクトへの技術シフトに対応することが可能となると説明している。また、スケールアウトおよびスケールアクロス接続における既存のリーダーシップと組み合わせることで、拡張されたポートフォリオにより、次世代データセンター接続向けの高帯域幅、低消費電力、低遅延ソリューションの包括的なプロバイダーが誕生することになるとも説明している。
買収方式は現金と株式の組み合わせを予定
Celestial AIが提供を進めるソリューション「Photonic Fabric」は、通信に必要なすべての電気コンポーネントと光コンポーネントをコンパクトなフォームファクターに統合したソリューションで、1つのチップレットで1.6Tbpsの帯域幅を提供することが可能であり、複数のハイパースケーラーやエコシステムパートナーと協力して評価などを進められてきたという。
なお、買収方法についてMarvellでは、約32億5000万ドルのうち10億ドルを現金とするほか、契約締結前2日目までの10営業日の平均出来高加重平均価格(VWAP)に基づき、22億5000万ドル相当のMarvellの普通株式約2720万株で賄うとしており、2026年第1四半期の取引完了を目指すとしている。
