次世代AIデータセンター向けSSTを共同で開発へ
Infineon Technologiesと太陽光発電用パワーコンディショナーなどを手掛けるイスラエルSolarEdge Technologies(ソーラーエッジ)は11月5日、次世代AIおよびハイパースケールデータセンター向けにソーラーエッジのソリッドステートトランスフォーマー(SST:半導体変圧器)プラットフォームを開発する協業を発表した。
この協業は、モジュラー型の2~5MWのSSTビルディングブロックの共同設計、最適化、検証に焦点を当てたもので、InfineonのSiCスイッチング技術とソーラーエッジの電力変換および制御トポロジーを組み合わせることで、99%を超える効率を実現し、高効率な直流(DC)ベースのデータセンターインフラストラクチャへの移行を支援するとしている。
データセンターの直流化を促進
SSTは、将来の効率800V直流(DC)AIデータセンターの電力アーキテクチャにおいて重要な役割を果たすことが期待されている技術で、エンドツーエンドの効率化を実現し、公共送電網とデータセンター配電をつなぐ際に、重量とサイズの低減、CO2排出量の削減、配電の迅速な展開など、数多くの利点をもたらすという。
中でも今回、共同で開発が進められるSSTは、中電圧(13.8~34.5kV)から800~1500V DCへの直接変換を可能にするものになるとのことで、これによりソーラーエッジがグリッドからコンピューティングラックまでの電力分配を最適化するソリューションを提供することが可能となるとするほか、Infineonは自社の半導体ソリューションがこの課題解決に向けてグリッドからコア(GPU)までの効率的な電力変換をSi、SiC、GaNを幅広く活用することで実現する手助けをしていくとしている。