産業機器向けに5MPのCMOSイメージセンサをSTが発売
さまざまな分野で活用が進むCMOSイメージセンサ。産業分野でも品質検査や物体認識などで活用されているほか、セキュリティ分野でも人物や車両などの特定などで活用されている。そうした産業分野に向けてSTMicroelectronicsが、500万画素(5MP)のCMOSイメージセンサ4製品を発表した。
先進的な製品を提供するST BrightSenseシリーズに位置づけられるこれらの4製品は、高性能のマシンビジョンやロボットビジョンを使用する先進的なファクトリオートメーション(FA)をはじめ、生体認証やトラフィック管理などの次世代セキュリティ、在庫管理、そして自動精算などのスマート・リテール・アプリケーションなどでの活用を想定したもので、いずれもグローバルシャッターとローリングシャッターのハイブリッドモードを備えており、特定のアプリケーション条件に応じて最適な画像をキャプチャすることが可能だという。このため、モーション加工のない動画のキャプチャ(グローバルシャッター)と、低ノイズで高精細なイメージング(ローリングシャッター)を1つのイメージセンサで実現でき、高速の物体追跡や自動化された製造プロセスに最適だと同社では説明している。
2.25μm画素ピッチなどの先進技術を採用
また、2.25μmの画素ピッチ技術と先進的な3D IC技術を採用することで、小さな実装面積で高画質を実現。ダイサイズは5.76mm×4.46mm、パッケージサイズも10.3mm×8.9mmで、ダイ表面に対する画素アレイの面積比は業界最高レベルとなる73%としており、スペースに制約のある組み込みビジョンシステムにも性能を低下させることなく統合することができるようになるとする。
さらに、裏面照射(BSI)技術とCDTI(キャパシタ・ディープ・トレンチ・アイソレーション)画素技術を採用しており、特に低照度条件での感度と鮮明度を向上させている。そのためシングルフレームのオンチップHDR(高ダイナミックレンジ)により、明るい領域と暗い領域が混在する条件下での細部の撮像性が改善されており、撮影が難しい環境においても高画質のイメージングを可能にし、先進的なマシンビジョンやエッジAIアプリケーションに対応することを可能にするという。
4製品は、単色でセンサダイでの提供となる「VD1943」、単色でOBGAセンサパッケージでの提供となる「VD5943」、RGB-IRに対応したセンサダイ製品「VB1943」、RGB-IRに対応したOBGAセンサパッケージ製品「VB5943」となっており、RGB-IR製品は、オンチップのRGB-IR分離機能を搭載することで、追加部品の使用をが不要としており、システムの設計を簡略化することができるという。また、このRGB-IR分離機能は、5MP RGB-NIR 4×4、5MP RGBベイヤー、1.27MP NIRサブサンプリング、5MP NIRスマート。アップスケールなど、複数の出力パターンに対応しており、露出時間の個別制御や瞬時の出力パターン切替えが可能であり、これらの機能を活用することで、コストを削減しながら、カラーと赤外光の両方で5MPのフル解像度を維持することを可能としたとしている。
なお、4製品ともにすでにサンプル出荷を開始しており、2026年2月より量産を開始する予定だという。
