データセンターを中心に好調が持続
Micron Technologyは9月23日(米国時間)、2025会計年度第4四半期(2025年6-8月)の決算を発表した。
それによると、売上高は前年同期比46%増、前四半期比22%増の113億1500万ドル、純利益は前年同期比158%増、前四半期比59%増の34億6900万ドルとなった。また、その結果、通期の売上高は前年度比49%増の373億7800万ドル、純利益は同543%増の94億7000万ドルとしている。
第4四半期はDRAMの平均販売価格(ASP)が2桁台前半の増加となったことに加え、販売数量も10%台前半の増加と好調で売り上げ全体の79%(89億8400万ドル)を占めた。一方のNANDの売上比率は20%(22億5200万ドル)で、ASPは1桁台後半の割合で増加したものの、販売数量が1桁台半ばのパーセンテージで減少したという(残りの1%はNOR)。通期売上高で見るとDRAMは全体の76%(285億7800万ドル)、NANDが23%(85億300万ドル)となっている。
データセンター関連が通期売り上げの過半を占める規模に
ビジネスユニット別で売上高を見ると、Cloud Memory(CMBU)が前年同期比214%増、前四半期比34%増の45億4300万ドル、Core Data(CDBU)が前四半期比23%減、前四半期比3%増の15億7700万ドル、Mobile and Client(MCBU)が前年同期比25%増、前四半期比16%増の37億6000万ドル、Auto and Embedded(AEBU)が前年同期比17%増、前四半期比27%増の14億3400万ドルとなっている。また、通期ではCMBUが前年度比257%増の135億2400万ドル、CDBUが同45%増の72億2900万ドル、MCBUが同2%増の118億5900万ドル、AEBUが同3%増の47億5300万ドルとしており、データセンター関連だけで全売上の過半を超す規模となった。
同社によると好調のけん引役はHBM、大容量DRAM、サーバ向けLPDRAMで、これらの合計売上高は通期で前年度5倍以上の増加し100億ドルに達したという。特にHBMに関しては、第4四半期だけでもHBM3Eの伸びにより20億ドル近くまで拡大し、年換算すると80億ドル近くまで拡大するとしているほか、2026年のHBM3Eの供給量の大半がほぼすべての顧客と価格契約を締結済みだともしており、次世代のHBM4の仕様と数量については現在、顧客と協議を行っており、今後数か月以内に2026年分の残りのHBM供給量についての契約を締結する予定だという。
また、データセンター向けSSDも好調で、通期で過去最高の売上高と市場シェアを達成したとしており、こうした背景から同社では、2026会計年度を迎えるにあたって、これまで以上に優位な立場にあると強調している。
2026会計年度も強気の見通し
同社によると、AI需要は増加傾向にあり、業界のDRAM 供給は逼迫状況にあるとのことで、2026会計年度第1四半期(9-11月)についても、売上高を122億-128億ドルと強気の姿勢を見せる。また、設備投資については45億ドルを予定しているほか、通期も2025会計年度の138億ドルを上回る額を投資する見通しだとしている。
日本の広島工場へのEUV露光装置導入が完了
なお、2025会計年度第4四半期中に日本の広島工場に、1γ nmプロセスDRAM製造のためのEUV露光装置の導入を行ったと同社では説明している。
同社の1γ nmプロセスDRAMにはEUV露光が必要だが、同工程だけはEUV露光装置が先行して導入されていた台湾工場が担って、処理を終えたウェハが広島工場に送られる形で製造されていた。広島工場にEUV露光装置が導入されたことで、こうした手間が不要になり、生産効率が向上することが期待できるようになるという。そのため、同社でも将来の高度なメモリ技術の要件を満たすために、日本の生産能力への投資を継続して行っていく予定と説明。日本の経済産業省も、広島工場の新製造棟建設と長期間のDRAM供給を前提に最大5000億円の補助金を支給する施策を打ち出すなど、同社の投資を支援する姿勢を見せている。
このほか同社はHBMの組み立てとテストへの投資にも積極的に動いており、2026年に増大するHBMの生産能力の要件に対応できる体制づくりを進めているとするほか、2027年以降のさらなるHBM供給能力の向上に向けたシンガポールで進めている新たなHBMの組み立て・試験施設の建設も順調に進んでいると説明している。


