ADAS分野で求められる低VFと低IRの両立を実現
ロームは9月18日、低VF(順方向電圧)と低IR(逆方向電流)というトレードオフを高次元で両立した保護用ショットキーバリアダイオード「RBE01VYM6AFH」を開発したことを発表した。
車載エレクトロニクス領域において近年、ADASカメラの高精度化に伴い、搭載されるイメージセンサの高画素化が進んでいるが、その結果として電源停止時に光を受けることでイメージセンサから発生する光起電圧に対し十分な制御を行えず、アプリケーションの破壊につながる懸念が生じる事態となっている。その対応策として、低VFを有するショットキーバリアダイオードによる保護が有効とされているが、動作時には熱暴走を防ぐことを目的に低IRが求められ、このVFとIRというトレードオフの関係を踏まえた性能の両立が求められるようになってきているという。
発想の転換で両立を実現
今回、同社は、一般に整流用途で用いられるショットキーバリアダイオードの低VF特性を保護用に活用するという発想の転換のもと、独自技術に基づく新たな素子構造を開発することで、低VFと低IRの両立を実現することに成功したという。
その結果、例えば、VF:Ta=-40℃、IR:Ta=+125℃という過酷な環境条件においても、市場要求であるVF<300mV(IF=7.5mA)、IR<20mA(VR=3V)という特性の両立を達成できるようになったとする。
この特性の実現により、アプリケーション停止時に発生する高い光起電圧による回路破壊を防ぎつつ、動作中の熱暴走や誤動作のリスクも低減できるようになったと同社では説明しており、ADASカメラをはじめとする高画素化が進む各種イメージセンサ搭載アプリケーションにおいて、信頼性の高い保護ソリューションを提供することができるようになるとする。
なお、すでにAEC-Q100に対応しつつ実装性と省スペース性を両立するSOD-323HE(2.5mm×1.4mm)の小型フラットリードタイプのパッケージ品の量産供給を開始している。サンプル価格は130円(税別)とするほか、今後、小型パッケージのラインナップ展開を進めていく予定で、アプリケーションのさらなる小型化ニーズにも対応していくともしている。
