東京応化工業の韓国子会社であるTOK尖端材料が8月20日、ソウル郊外の京畿道平澤(ピョンテク)市内の産業団地でフォトレジスト製造工場の起工式を開催したことを韓国京畿道政府が明らかにした。式典には京畿道の金東兗(キム・ドンヨン)知事が主賓として招かれたという。
同工場の建設は金知事が2023年4月に東京応化の本社を訪れて締結した投資協約に盛り込まれていたもので、同知事は式典にて、同工場の建設によりSamsungやSK hynixなど韓国半導体メーカーの最先端材料の安定確保を期待すると述べたという。
東京応化は顧客密着戦略のもと、韓国におけるフォトレジストの研究開発・製造・販売拠点として、2012年にTOK尖端材料(TOK Advanced Materials:TOKAM)を仁川国際空港近くの仁川広域市に設立して以降、TOKAMが韓国における同社製品の採用拡大をけん引する形で売り上げを伸ばしてきた。
東京応化は2024年2月、将来に向けて韓国におけるフォトレジスト事業拡大のために[韓国京畿道平澤市に工場用地(敷地面積5万5560m2)を31億円で取得する計画を発表していた。当時は、自動化や省人化によるスマートファクトリ化を推進し、既存の仁川工場との相乗効果の最大化を図り、将来的な事業拡大に備えるため、2027年着工、2028年からの操業予定としていた。
そうした中、同社は2025年8月6日、TOKAMが1010億ウォンを投じ、フォトレジストの生産施設を近く建設すると発表した。東京応化にとって、韓国での2番目のフォトレジスト量産工場となるが、韓国での需要の増加を予測して当初の着工計画を2年前倒しする形での着工となる。この平澤工場の第1期投資では、高純度化学薬品製造棟、倉庫、および付帯施設(建築面積約6300m2)が建設される予定。投資額は約120億円で、2026年夏に完成し、2027年下期からの稼働開始を予定している。
レジストシェアは世界トップ、2025年業績も過去最高の見通し
東京応化の業績を見ると、2025年12月期上半期(1~6月)の連結売上高が前年同期比17.8%増の1116億2300万円、営業利益が同47.6%増の198億4600万円、経常利益が同44.4%増の203億8100万円、純利益が同49.0%増の136億1900万円と自社や市場の事前予測を上回った。
また、2025年通期売上高見通しも、売上高が同13%増の2270億円(従来予想は同10.5%増の2220億円)、経常利益は同18.7%増の410億円(同10.6%増の382億円)、営業利益は同20.9%増の400億円(同12.7%増の373億円)と、それぞれ従来予想から引き上げており、いずれも過去最高を更新する勢いである。
同社は、中期経営計画「TOK中期計画2027」の下、強固なサプライチェーンの構築を目指しており、今後は韓国における材料需要を見極めながらエレクトロニクス機能材料の供給能力のさらなる増強投資も検討していくとしている。
なお、富士キメラ総研の調査によれば、東京応化のフォトレジスト市場シェアは23.1%(2023年)~24.7%(2024年)ほどで、JSRや信越化学、住友化学などといったライバルを抑えて首位を維持しているという。

