米国航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士だったジェームズ・A.ラヴェル(James A. Lovell)氏が、現地時間8月7日にイリノイ州レイクフォレストで亡くなった。97歳だった。1968年の「アポロ8号」司令船パイロットとして人類初の月周回ミッションを成功させたほか、1970年の「アポロ13号」では宇宙船の爆発事故に遭いながらも、船長として乗組員全員を生還させたことで知られる。
ジム・ラヴェル(Jim Lovell)氏は1962年にNASAの宇宙飛行士第2グループの一員に加わり、ジェミニ7号で初めて宇宙飛行を行い、その後ジェミニ12号、アポロ8号、アポロ13号の各ミッションに参加。
アポロ13号ミッションでは、機械船に搭載されていた酸素タンクが爆発し、月着陸ミッションの遂行が不可能になったものの、月着陸船を救命ボート代わりとして活用。自身を含む3人の乗組員を無事に地球へ帰還させたことで知られる。
NASAの長官代理であるSean Duffy(ショーン・ダフィー)氏は声明のなかで「ジム・ラヴェル氏の性格と揺るぎない勇気は、我が国の月への到達を実現し、悲劇を成功に変え、我々はそこから多くのことを学んだ」と述べ、同氏の功績を称えた。
ダフィー氏は続けて、「ジェミニの先駆的なミッションからアポロの成功まで、我が国の宇宙における歴史的な道をジム・ラヴェル氏が切り拓いた。アポロ13号ミッションでは、プレッシャーの下での彼の冷静な強さが、乗組員を安全に地球に戻すのを助け、将来のNASAミッションに情報を提供する迅速な思考と革新性を示した」とコメント。
また、「ユーモアのセンスで知られるこの忘れがたい宇宙飛行士は、特に面白い返答をした際にすぐに笑みを浮かべるため、同僚の宇宙飛行士たちから『スマイリング・ジム』という愛称で呼ばれていた」とも明かし、その死を悼んだ。
